自民・中谷氏「米国の圧力に毅然と対応を」…ICC赤根所長への制裁に反発
超党派議連も撤回要求…高市首相は「同盟国・米国」と「法の支配」の間で難しい対応迫られる

ドナルド・トランプ米政権が国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長を制裁対象に指定したことを受け、自民党をはじめ日本の政界で反発が広がっている。
4日、ブルームバーグ通信によると、自民党の中谷元前防衛相は同日、日本外国特派員協会(FCCJ)での講演で「日本が締約国会議の信任を得てICCに送り出した裁判官が、同盟国によってテロリストと同じ制裁リストに載せられた」と述べ、「法の支配を一貫して守ってきた日本が、これを黙って見過ごすわけにはいかない」と強調した。
中谷氏は「法の支配への攻撃に沈黙する同盟は、結局、その同盟を支える価値さえ失うことになる。法の支配を守る国家として、日本政府が責任を果たすことを強く求める」と訴えた。
米国は8月18日、赤根所長を制裁対象に指定した。ICCが権限を悪意をもって乱用したことを理由にしたものだ。赤根所長は2024年からICCを率いてきた。赤根所長自身も日本に対し、米国によるICCへの圧力に対抗するよう公に呼びかけた。
中谷氏が共同代表を務める超党派の議員連盟は、米国による制裁が明らかになった直後、「最も強い言葉で非難する」とする声明を採択し、制裁の即時撤回を求めた。

今回の事態は、高市早苗首相が同盟国の米国と法の支配という外交原則の間で「非常に危うい綱渡り」をしていることを示す代表的な例だと、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は指摘した。
当初、消極的な姿勢を示していた高市政権も、国内の政治家から厳しい批判が相次ぐ中で対応を強めた。高市首相は米国の制裁発表翌日の8月19日、米国の措置について「大変残念に思っている」と述べるにとどまった。その後、8月24日、木原稔官房長官は「日本は、国際社会における重大な犯罪を処罰し、法の支配を守るための常設の国際刑事裁判所であるICCを一貫して支持してきた」と述べた。
一方、中谷氏が参加する超党派の議員連盟は9月15日、日本政府に対し、米国に正式に抗議し、赤根所長への制裁撤回を求めるよう要請する文書を提出する予定だ。
