24歳男が軽飛行機を無断で離陸、原発の飛行制限区域に侵入 戦闘機2機出動

ハンガリーで男性が軽飛行機を盗み、原子力発電所周辺の飛行制限区域に侵入し、空軍の戦闘機が緊急出動する事態となった。
30日(現地時間)、ロムルス・ルシン=センディ・ハンガリー国防相は自身のフェイスブックを通じ、29日午前に南部パクス原発周辺で航空機1機が飛行制限区域に侵入したことを明らかにした。これを受け、ハンガリー空軍が直ちに対応に乗り出した。
現地メディアHVGによると、当時、セスナ172型の小型機がパクス原発の方向に接近していた。空軍は状況を確認した後、グリペン戦闘機2機を現場に急派した。
ハンガリーで唯一稼働しているパクス原発は、セキュリティー上、特別管理対象に指定されている。原発から半径3キロ以内では、高度6,000メートル未満での航空機の飛行が禁止されている。
戦闘機が出動した後、軽飛行機は原発から約7キロ離れたゲルイェン村付近まで移動し、現地のひまわり畑に着陸した。この過程で機体の一部が損傷したものの、搭乗していた男性に大きなけがはなかった。
ルシン=センディ国防相によると、戦闘機は当該機を発見した後、救助ヘリと地上の救急要員が到着するまで現場を監視していたという。
警察の調べで、操縦していたのは24歳の男性と判明した。当時、酒に酔っていた男性は緊急着陸直後に現場を離れたが、間もなく近くの道路で運転手に発見された。
その後、男性はその運転手の車を奪って逃走しようとしたとされるが、周囲にいた人々に阻止された。警察は飲酒の有無だけでなく、他の薬物などを摂取していたかどうかも確認するため、検査を進めている。
捜査当局は、この男性が近隣のカロチャ空港からセスナ172を無断で持ち出し、許可なく離陸したとみている。現在、航空機を持ち出した経緯や原発の方向へ向かった理由などを調査している。
幸い、今回の事件でパクス原発の施設や発電に特段の問題は生じなかった。パクス原発はハンガリーの電力供給の相当部分を担う、国の重要なエネルギー源だ。
警察は現時点で、今回の事件について外部勢力の関与はなく、個人による単独行動とみており、詳しい経緯を調べている。



