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2026年9月5日(土) 東京 --

子どもの名前は『進撃の巨人』のミカサ、デモには『ワンピース』旗…海外の生活に浸透する“日本アニメ”

引用:進撃の巨人公式サイト
引用:進撃の巨人公式サイト

先月25日、インドネシアのジャカルタで取材に応じた32歳の女性アストリッドさんは、最近生まれた娘に「ミカサ」と名付けた。夫が日本アニメ『進撃の巨人』の熱烈なファンで、娘にも作中のキャラクター、ミカサのような強い人に育ってほしいとの願いを込めたという。アストリッドさんは「娘にはディズニーのプリンセスのように王子に頼るのではなく、自分の力で人生を切り開く強い人になってほしいという思いを込めた」と語った。

インドネシアではアストリッドさんのように、日本アニメのキャラクターにちなんだ名前を子どもに付ける親が相次いでいる。「ミカサ」だけでなく、「ナルト」「サスケ」「ルフィ」などのキャラクター名が、実際に現地の人々の名前として定着しつつある。単に日本アニメが好きだからではなく、キャラクターが持つ性格や価値観も子どもに受け継いでほしいという親の思いが、名前に込められているとみられる。

引用:少年ジャンプ公式サイト
引用:少年ジャンプ公式サイト

「ウズマキ」が最多…「しんちゃん」にちなんだ名前も多くみられる。


インドネシア内務省の住民登録当局が2026年上半期の住民登録データを分析したところ、日本アニメのキャラクターと同じ名前を持つ住民が多数確認された。

最も多かったのは「ウズマキ」の190人で、『NARUTO-ナルト-』の主人公「うずまきナルト」に由来するとみられる。次いで、『ドラえもん』の主人公にちなんだ「ノビタ」が181人、『NARUTO-ナルト-』の「サスケ」が158人、「ナルト」が157人、「ウチハ」が152人だった。

『ONE PIECE』の主人公「モンキー・D・ルフィ」にちなんだ名前の住民も79人いた。このほか、『クレヨンしんちゃん』に由来するとみられる「シンチャン」が65人、「ボルト」が60人、『ONE PIECE』の登場人物「ウソップ」が37人、「犬夜叉」が23人、「ドラえもん」が16人、「スネ夫」が8人確認された。

暮らしの一部となった日本アニメ…デモでは『ONE PIECE』の海賊旗が掲げられている。


インドネシアで日本アニメの影響力が強まった背景には、長年にわたるテレビ放送の歴史がある。1990年代からRCTIやインドシアルなど現地の地上波テレビ局で、『ドラえもん』『ドラゴンボール』『NARUTO-ナルト-』『ONE PIECE』などが繰り返し放送されてきた。当時、日曜の朝にアニメを見て育った世代が、今では20~30代のミレニアル世代やZ世代の親となり、日本アニメは彼らにとって単なる海外文化ではなく、成長過程の一部として根付いている。

日本の漫画やアニメの影響は、名前だけでなく社会・政治の領域にも及んでいる。昨年、インドネシアでは独立記念日を前に、政府の汚職や失業、予算削減などに抗議する人々が、『ONE PIECE』に登場する海賊旗「ジョリー・ロジャー」を掲げたり、関連する壁画を描いたりする動きが広がった。市民や学生は、権威主義に立ち向かう『ONE PIECE』の世界観に自らの現実を重ね、国旗の代わりに海賊旗を掲げて不満を表した。

BBCなどの海外メディアも、『ONE PIECE』のルフィ一行が抑圧的な世界政府や腐敗した勢力に立ち向かう設定が、失業や増税、政界の汚職などに直面するインドネシアの若者の現実と重なっていると分析した。

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