「500万円から3000万円」経営・管理ビザ厳格化 外国人の申請96%減
日本の経営・管理ビザ、要件を大幅に厳格化
外国人の起業ハードルが急上昇
日本を離れる外国人経営者も増加

「新大久保で商売をしたいなら、資本金3,000万円と日本語での会話能力が必要になる」
日本政府が外国人向けの在留資格「経営・管理」の取得要件を大幅に厳格化したことで、日本で飲食店や小売店を外国人自営業者の負担が増している。例えば、東京都新大久保などのコリアンタウンでも、追加の資本金確保や在留資格の変更を検討するケースが増えており、日本を離れる外国人経営者の動きも本格化している。
2日付の日本経済新聞によると、出入国在留管理庁の統計を分析した結果、「経営・管理」の在留資格で日本国内の企業や飲食店などを経営した後、再入国の手続きをせずに出国した外国人は、今年上半期に953人となり、前年同期の3.9倍に増えた。
外国人自営業者にとって最も大きな負担となっているのが、資本金の要件だ。
日本政府は昨年10月、「経営・管理」の在留資格を取得するために必要な法人の資本金基準を、従来の500万円から3,000万円へ6倍に引き上げた。
これに加え、3年以上の経営・管理経験または修士号以上の学位、常勤職員の雇用、一定水準の日本語能力なども新たに求めている。
小規模な料理店や小売店を経営し、この在留資格を利用している外国人事業者にとって、負担は小さくない。
資本金3,000万円の要件を満たすことが難しい零細事業者の中には、廃業や事業縮小、別の在留資格への変更まで検討せざるを得ないケースも出ている。
規制強化の影響は、新規申請件数にも既にはっきりと表れている。
出入国在留管理庁によると、制度強化後の5カ月間における「経営・管理」の在留資格申請件数は、その直前の5カ月間と比べて約96%減少した。
出国者も急増していることから、今回の制度改正は新たに日本で起業しようとする外国人だけでなく、すでに事業を行っている外国人経営者にも影響を及ぼしているとの分析が出ている。
政府が規制強化に乗り出した背景には、「経営・管理」の在留資格を持つ外国人が急増し、制度が事実上、移住のための手段として悪用されているとの指摘があった。
同資格による在留者は昨年末時点で4万6,781人となり、5年前の1.7倍に増加した。政府は審査の過程で、実際には事業の実態が確認できないケースも見つかったと説明している。
一方、強化された資本金基準が高すぎるとの指摘もある。
東京商工リサーチによると、2024年に日本で設立された法人14万3,367社のうち、資本金3,000万円以上の企業は1,491社にとどまり、全体のわずか1%だった。
外国人事業者の廃業が増えれば、日本国内の地域経済にも影響が広がる可能性がある。
外国人を中心とする商圏だけでなく、外国人経営の飲食店に食材を供給する卸売業者や、店舗を貸し出している不動産事業者などの売り上げ減少につながる可能性があるためだ。
政府は、すでに在留している外国人については2028年10月まで一定の経過措置を設ける方針だ。
ただ、実際に事業を行っているかどうかについての審査も以前より厳しくなっているとの見方があり、外国人の小規模自営業者が日本を離れる動きは、当面続く可能性がある。

