予算要求143兆円、4年連続で過去最大 「長期金利3%」が現実味を帯びる理由
成長分野への投資に上限設けず、長期金利3%台が視野に
防衛省予算は10兆円超の見通し、ラピダスに1,500億円追加出資
政府の2027年度予算の概算要求額が143兆円規模となり、4年連続で過去最大を更新する見通しだ。
1日の報道によると、前日に締め切られた政府各省庁の2027会計年度(2027年4月~2028年3月)の予算要求額は、総額143兆円に達した。現時点では金額を定めていない「事項要求」の項目も多数含まれており、年末に具体的な予算編成が進められれば、予算規模はさらに膨らむ可能性がある。

2027年度の予算要求額が2026年度の122兆円から大幅に増えた背景には、新たな成長分野への支援を目的に積極的な財政政策を進める高市内閣が、予算要求額に上限を設けなかったことがある。
「強い日本」を掲げ、防衛力の強化を進める高市政権下の防衛省も、迎撃用ドローンの配備などに過去最大となる約8兆9,000億円を要求した。
政府が防衛力整備計画など安保3文書の改定案をまだ確定していないことから、水中発射型の極超音速ミサイルなど新たな兵器の開発費が金額未定の「事項要求」として盛り込まれている。このため、防衛省の予算要求額はさらに膨らむ可能性が高い。
政府・与党内では、防衛省の2027年度予算案が最終的に10兆円を超えるとの見方も出ている。
朝日新聞によると、防衛省の関係者は、予算が10兆円に達しなければ、防衛費の増額を同盟国に求めている米国が納得しないとの見解を示した。
敵国による武力侵攻を想定する高市政権は、ミサイル攻撃を受けた際に発生する爆風などから身を守るための緊急避難施設の整備に向けた研究費として、2億2,000万円を計上した。
一方、経済産業省は、先端半導体の国内量産を目指す半導体企業ラピダスに対し、1,500億円の追加出資に必要な予算を要求した。
高市内閣が長期金利の上昇や円安の進行にもかかわらず、積極的な財政政策を維持することへの懸念に加え、日本銀行の追加利上げ観測や米国の長期金利上昇が重なり、先月31日には日本の10年物国債利回りが一時2.95%まで上昇した。これに伴い、債券価格は30年ぶりの低水準に下落した。
債券市場関係者は日本経済新聞に対し、政府の予算要求額について「長期金利の上昇圧力がさらに強まる可能性がある」としたうえで、「3%突破は時間の問題だ」との見方を示した。
