習近平、江沢民氏の生誕100年で演説 功績たたえ党の結束訴え
習近平主席、江沢民の生誕100年の記念式典で40分間演説
「非凡な勇気に学ぶべきだ」習主席を中心に党の結束を強化
生前の人間味あふれる姿から「ヒキガエル崇拝運動」のミームも
「江沢民同志の人生は栄光に満ち、闘争に彩られていた。江沢民同志は、社会主義の物質的・政治的・精神的な文明と、党の建設を導き、世界の注目を集める目覚ましい前進を成し遂げた」
中国の習近平国家主席は17日、江沢民(ジアン・ズォーミン)前国家主席の生誕100年を迎え、北京の人民大会堂で盛大な記念式典を開き、40分にわたって功績をたたえる記念の演説を行った。
習主席は「江沢民同志の非凡な勇気と決断力に学ぶべきだ」とし「荒れ狂う風と嵐に積極的に立ち向かい、急速な経済の発展と社会の安定という二つの奇跡の新たな章を続けなければならない」と強調した。
これは、来年秋に5年ごとに開かれる第21回全国代表大会(党大会)で、習主席の4期目の続投が決まると予想されるなか、自らを中心に党の結束を強めようとする狙いだと解釈される。
10月に開かれる予定の共産党第20期中央委員会第5回全体会議(20期5中全会)を前に、江前主席の生誕100年を機に習主席の権力を固めるとの見方が出ている。

中国は、江沢民の生誕100年を記念する硬貨と切手をそれぞれ発行し、大々的な記念の事業に乗り出した。
この日から販売が始まった切手には、上海市長として働いていた姿と、1997年に開かれた第15回党大会の期間中に天安門の楼閣で手を振ってあいさつする場面が描かれている。中国国営の中央テレビ(CCTV)は12回のドキュメンタリー「江沢民」を制作し、前日に第12回「大道行歌」を放送し、その足跡をたたえた。
江前主席は、1989年の中国の民主化運動である天安門事件を武力で鎮圧した直後に共産党の総書記に就任し、2002年まで党のトップとして君臨した。国家主席の職は2003年に後任の胡錦濤に引き継ぎ、軍の指揮権を握る中央軍事委員会主席の職は2004年まで保持した。
この日、習主席は江前主席の業績を列挙しながら、天安門事件について「国際情勢が急変し、中国国内で深刻な政治的な動乱が起きた1980年代末から1990年代初めの重大な試練の時期に、江前主席は揺るぎなく経済の建設の中心を守った」と述べた。
続けて「分裂に反対し、『台湾独立』に反対するという重大な闘争を力強く展開した」とし、香港とマカオの返還、台湾独立への反対をめぐる江前主席の功績も高く評価した。

特に、江前主席の台湾に対する強硬な姿勢について「世界の多極化と経済のグローバル化が正しい方向に発展するよう推し進めた」とたたえた。
人民大会堂で行われた記念式典には、温家宝前首相、王岐山前国家副主席、張高麗前副首相など国家級の指導者が出席したが、胡錦濤前国家主席は健康上の理由で欠席した。
中国が歴代の指導者の生誕100年を記念したのは、毛沢東、周恩来、劉少奇、朱徳、鄧小平、陳雲に続き、江前主席が7人目だ。
生前、気性が激しかった江前主席は、大きな眼鏡から「ヒキガエル」と呼ばれ、中国の指導者の中で最も人間味あふれる姿を見せ「ヒキガエル崇拝運動」というミーム(ネット上の流行ネタ)を生んだ。
2000年に香港で開かれた記者会見で、記者に対して「若すぎるし、時に幼稚だ」と語気を強め「静かに金もうけをしよう(悶声大発財)」と発言したことから、ヒキガエルのミームが生まれた。
江前主席をヒキガエルやカエルに例える投稿は、中国国内ではインターネットの検閲の対象になっているとされる。

