中国シノペック、ロシア産原油の調達拡大 中東産は削減
ホルムズ情勢緊迫で調達先見直し
割安なロシア産原油の比重拡大

中国国有のエネルギー大手、中国石油化工集団(シノペック)が、中東産原油への依存度を引き下げる一方、ロシア産原油の輸入を大幅に増やすなど、原油調達戦略を見直している。ホルムズ海峡を巡る地政学的な緊張が長期化する中、安定した調達網の確保と価格競争力の維持を同時に狙った動きとみられる。
ロイター通信が6日(現地時間)報じたところによると、シノペックは最近、ロシア産原油の調達量を大幅に増やす一方、中東産原油の契約量を一部削減した。特に、ロシア産のESPO(東シベリア・太平洋)原油とウラル原油の調達を拡大し、中国国内の製油所で必要となる原料の確保を進めている。
ロシア産原油は、西側諸国による制裁以降、国際的な指標価格を下回る水準で取引されており、中国やインドなどアジア諸国による輸入が着実に増えてきた。さらに、中東情勢の緊迫化を受けて、ホルムズ海峡を通過する原油の供給に対する懸念が高まる中、ロシア産原油の戦略的な重要性は一段と高まっている。
シノペックは中国最大級の製油会社で、原油輸入量も国内有数の規模を誇る。そのため、同社の原油調達戦略の変化は、中国全体の原油輸入構造にも少なからぬ影響を及ぼすとみられている。市場では、中国の国有製油会社が今後、ロシア産原油の調達比率をさらに引き上げる可能性も指摘されている。
中東は依然として中国にとって最大の原油供給地域だが、イランとイスラエルの対立激化やホルムズ海峡の航行リスクなどを背景に、供給の不確実性が高まっている。そのため、中国の製油会社はロシア産に加え、西アフリカや南米産の原油も増やすなど、供給源の多様化を進めている。

