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2026年8月21日(金) 東京 --

高官の失脚情報、秘密チャットで有料売買 中国で広がる“粛清情報ビジネス”

中国国営メディアも批判する「粛清情報ビジネス」…高官の失脚情報を事前に共有

引用:depositphotos*この画像は記事の内容と一切関係ありません
引用:depositphotos*この画像は記事の内容と一切関係ありません

中国の習近平国家主席が来年秋の中国共産党大会で4期目入りを固めるとの見方が出る中、党・政府幹部の失脚や人事異動などに関する情報を共有する有料のグループチャットが活況を呈している。

中国国営新華社傘下のメディア、半月談は最近、入会費として最大399元(約9,400円)が徴収される微信(WeChat)のグループで、幹部の失脚や異動を示唆する情報が共有されていると報じた。

中国のSNS「微信」を通じて共有されるこうした人事情報は、関連アカウントやグループが規制を受けると、動画共有アプリ「抖音(Douyin)」など別のプラットフォームに移り、より刺激的な内容へと発展するケースもある。

こうした情報は、幹部の経歴を掲載したり、同音語や隠語を使ったりする形で発信される。幹部の失脚を事前に示唆するだけでなく、失脚後には汚職の内容を誇張したり、スキャンダルをでっち上げたりするケースもあると半月談は指摘した。

半月談によると、こうした人事情報の一部は、内部関係者が利益を得る目的で外部に漏らしているという。

2025年8月、貴州省貴陽市のある機関党委員会の一級主任科員は、親族6人とチームを組んで複数の微信アカウントを運営し、幹部の昇進や異動、失脚を示唆する情報を発信して利益を得ていたとされる。

幹部の失脚や異動に関する情報は、複数のグループを通じて転売されている。ある微信のグループで情報が広まると、新たに参加する利用者は一定の料金を支払う必要がある。

一つの公式アカウントの背後に3~4のグループが設けられているケースもあり、初級グループは数十元程度で参加できる一方、新たに作られたグループなどでは399元(約9,400円)の参加費を求める場合もあるという。

ブルームバーグ通信は、こうした党・政府幹部の人事情報が有料で取引される背景には、習主席が進める反腐敗運動の一段の強化があると分析した。

同通信は13日、中国共産党の最高指導部である政治局の委員24人のうち3人が解任されたほか、軍では大規模な人事刷新により、通常7人で構成される中央軍事委員会で習主席を含む2人だけが残る異例の状況となっていると指摘した。

特に2025年は、中国共産党中央規律検査委員会による処分を受けた人数が98万3,000人を超え、習主席が最高指導者に就任した2013年以降で最多となった。

2026年10月に開催予定の中国共産党中央委員会全体会議でも、過去最多となる約30人の中央委員が除名される可能性がある。

すでに失脚した高官らに対する人事措置が進められており、中央委員205人のうち約2割が除名される計算となる。これは2027年の第21回党大会を前に、習主席の党内掌握をより強固にするための措置との見方が出ている。

ブルームバーグは、1年余り後に迫った党大会で習主席が異例の4期目入りを固めるとの見方が出る中、大規模な人事刷新が行われる可能性が高く、こうした内部情報を共有するグループチャットへの需要はさらに高まると予想している。

反腐敗調査に関する情報を事前に入手すれば、調査対象者が不正に得た資産を移したり、逃亡を図ったりする可能性がある。また、ライバルは空いたポストを巡る人事競争で有利な立場に立つこともできる。

さらに、投資家が汚職事件の調査によって影響を受ける可能性のある銘柄を売買し、経済的な利益を得ることも考えられる。

アジア・ソサエティー政策研究所のニール・トーマス上級研究員は「刺激的であればあるほど注目を集める」と指摘した。「中国政治の内部動向がほとんど知られていない中、事実だけに忠実であれば、すぐに退屈なものになってしまう」との見方を示した。

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