メインメニューへスキップ(上段) メインコンテンツへスキップ
2026年8月21日(金) 東京 --

米・イラン終戦協議、成果なく期限切れ 米国は経済圧力を強化

終戦に向けたMOU協議、17日に成果なく期限切れ

米国、物流封鎖でイランへの経済圧力を強化

イラン、米中間選挙を見据え持久戦か

引用:記事の内容と関連しAIツールで作成されたイメージ
引用:記事の内容と関連しAIツールで作成されたイメージ

米国とイランが終戦に向けた覚書(MOU)を基に設定した60日間の交渉期限が17日(現地時間)、事実上成果のないまま終了する。MOU締結直後から明確な合意に至るのは難しいとの見方が多かったが、結局、双方とも目立った成果を得られないまま交渉期限を迎えるとの分析が出ている。

米国とイランが終戦に向けたMOUに基づき、60日間の交渉期間に入ったのは6月18日だった。当時、米国側の交渉代表を務めたJD・バンス米副大統領がホワイトハウスで記者会見を開き、交渉開始を宣言した。それから60日目に当たるのが16日で、17日を迎えると「60日協議」の期限が切れる。

当初は、イランがホルムズ海峡を開放する一方、米国が対イラン海上封鎖を解除し、敵対行為を停止することを中心に協議が進められた。実際、米国とイランの代表団は6月にスイスで一度会談したが、MOUを通じて終戦につなげるには限界があったとみられている。

イラン外務次官「ホルムズ海峡は今後もイランの領土」

イランのカゼム・ガリババディ外務次官は15日、「X(旧Twitter)」に投稿し、「ホルムズ海峡は過去もイランのものであり、現在もイランのものであり、今後もイランの領土であり続ける」と主張した。さらに「ツイートや空母、命令や選挙演説によって支配できる場所ではない」と述べ、ドナルド・トランプ米大統領をけん制した。前日、トランプ大統領は「近いうちにホルムズ海峡を米国領と宣言することになるだろう。我々がそこを封鎖しているからだ」と主張しており、これに真っ向から反論した形だ。

ガリババディ氏は「この海峡はイランの命令によってのみ開かれ、閉ざされる」とした上で、「米国が敗北という現実を受け入れず、幻想にとらわれている限り、イランは封鎖を続ける」とも主張した。

トランプ大統領はイランへの空爆を続ける一方、対話の余地も残している。仲介国を通じた間接協議も続いているが、具体的な合意点は見えていない。トランプ大統領はイランへの大規模攻撃も検討したものの、イランを降伏させられる保証がない上、米軍の兵器在庫の消耗に対する懸念も強く、実施を見送ったとされる。その代わり、新たな対イラン圧力策として「経済的圧力」を打ち出した。

米国「『経済的な怒り』へ転換…イランを経済的に孤立」

スコット・ベッセント米財務長官は13日、米放送局ニュースマックスに出演し、「来週発表される追加措置に注目してほしい」と述べ、「一国を経済的に孤立させる措置として、これまで歴史上見たことのないような手段を講じる」と主張した。さらに「我々は『壮大な怒り』(軍事作戦)から『経済的な怒り』(経済制裁)へと移行した。大統領の指示に従い、その圧力をさらに一段階引き上げる」と語った。

引用:Google Earth
引用:Google Earth

具体的な措置については明言を避けたものの、ベッセント長官は「イランの港に何も入れず、何も出さないようにするホルムズ海峡の継続的な封鎖と組み合わせた措置になる」と説明した。

ただ、米国の戦略によってイランが譲歩するかどうかは不透明だ。ニューヨーク・タイムズ(NYT)は16日、「60日協議の期限は事実上終了し、戦争は出口の見えない経済的な持久戦へと変わった」と評価した。トランプ大統領は11月の中間選挙を控えており、残された時間は多くない。来月から中間選挙に向けた準備が本格化する中、イランが長期戦に持ち込めば、トランプ政権の焦りが強まる可能性がある。

いったん落ち着きを見せていた原油価格も再び上昇に転じる兆しを見せており、トランプ政権の懸念材料となっている。米国自動車協会(AAA)によると、この日の米国全土の平均ガソリン価格は1ガロン当たり4.06ドル(約647円)だった。一時4ドル(約637円)を下回っていたが、先週から再び4ドルを上回り、じわじわと上昇している。

交渉団に近い情報筋は、米政治専門メディアのポリティコに対し、「経済的圧力が効果を発揮するには、イランが苦痛に耐えられる限界があまりにも高いことをトランプ政権は認識することになるだろう」と指摘した。その上で、「中間選挙までに事態を安定させたいのであれば、トランプ政権はかなり迅速に動かなければならない」と述べた。

最終更新:

注目ニュース

こんな記事も

Google検索で優先表示

話題

  • NATO、相次ぐドローン侵入に対応 高価な戦闘機への依存が課題

    政治 

  • 回転ずし大手、原価率は一般飲食店より高く 廃棄削減で収益確保

    経済 

  • イランの報復構想、中東から欧州へ 米軍基地と海底ケーブルも標的に

    政治 

  • 回転ずし大手、原価率は一般飲食店より高く 廃棄削減で収益確保

    経済 

  • イラン、ホルムズ海峡の支配力低下か 船舶の8割超がオマーン航路利用

    政治