保護者の“暴言・無理な要求”に新ルール 学校は録音、退室要求や電話終了も可能に
教職員の被害防止・対応体制を構築
会話内容の録音・弁護士への相談を推奨

政府は学校現場で教職員に暴言や無理な要求などをする、いわゆる「カスハラ」への対応に向け、具体的な指針の策定に乗り出した。カスハラは「カスタマー(Customer)」と「ハラスメント(Harassment)」を組み合わせた言葉で、苦情や要望を申し立てる人が社会通念を逸脱した不当な要求や暴言、過度な不満を訴える悪質な横暴行為を意味する。
27日、読売新聞によると、文部科学省は最近、教職員の被害防止と体系的な対応体制の構築に向けた「学校カスハラ対応ガイドライン」を策定し、近く全国の教育委員会に正式に通知する予定だ。10月に企業や教育機関へカスハラ防止対策を義務付ける「改正労働施策総合推進法」が施行されることに合わせた措置だ。
文部科学省はガイドラインで、社会通念上許容されない代表的な事例を具体的に示した。
指針に盛り込まれた禁止行為には、△担任教員の交代・退職要求 △成績低下を理由とした損害賠償請求 △教職員の私生活に関する情報のSNSでの拡散 △教職員の無断撮影・録画・録音 △教職員の自宅訪問・謝罪の強要 △校内の長時間無断占拠 △物を投げたり、つばを吐いたりするなどの暴力行為 △性的な要求などが含まれた。

悪質な苦情への現場対応ルールも大幅に強化される。
教員が1人で苦情を申し立てる相手と対面せず、複数の教職員が同席して対応することを原則とし、要求が繰り返される場合は一定時間が経過した後に退室を求めたり、電話を切ったりできるようにした。さらに、客観的な証拠を確保するため、事前に告知した上で会話内容を録音し、直ちに弁護士など法律の専門家に助言を求めるよう推奨した。
学校現場では、教員の権利を深刻に侵害する悪質な苦情の事例が相次いでいる。
ある学校では、保護者から「教員がうちの子に暴言を吐いた」として、法的措置と教職員の解任を求める激しい抗議が寄せられた。だが調査の結果、教員は一日中丁寧に対応していた一方、むしろ保護者が「教壇から降ろしてやる」と暴言を浴びせていた事実が後になって判明した。
別の学校では、生徒同士のトラブルや成績低下を理由に「学校側の管理不足」を主張する保護者から苦情が寄せられた。
その保護者は昼夜を問わず教員個人の電話に数十回連絡して謝罪を強要し、自宅まで訪ねて大声を上げた。最終的に、被害を受けた教職員は極度のストレスにより長期休職に入った。

