トランプ氏のホワイトハウス宴会場、ロシア宮殿を参考に設計
設計責任者「ロシア建築からインスピレーション」

ドナルド・トランプ米大統領が進めるホワイトハウス東棟(イーストウイング)の宴会場の最新計画図が公開され、「ホワイトハウスをロシア風に変えようとしている」との声が出ている。壮麗で華やかな内外装が18世紀のロシア帝国様式を思わせるという。実際、宴会場の設計案を承認した責任者が、ロシア・サンクトペテルブルクの宮殿などをモデルとして参考にしていたことが知られている。
トランプ政権は、議会の承認なしに工事を継続することはできないとした裁判所の判決を不服とし、14日に連邦最高裁判所へ提出した書類に新設宴会場の最新計画図を添付した。宴会場の外観は新古典主義様式で、巨大なコリント式の柱や純白の石材仕上げなどが目を引く。入口のペディメント(三角形の破風)の中央には、大型の金色のワシをあしらった米国の国章が刻み込まれている。金色の装飾やクリスタルのシャンデリア、徹底した左右対称が際立つ内部も、絶対王政時代の欧州宮殿を思わせる。
トランプ大統領は「大きくて美しい(Big Beautiful)もの」と「黄金色」を好む美的嗜好で知られている。マール・ア・ラーゴの私邸の宴会場はフランスのベルサイユ宮殿をモデルとしており、ホワイトハウスの執務室にもベルサイユ風の金色の装飾品を多数設置した。昨年には、すべての連邦建築物をギリシャ・ローマ神殿のような古典主義様式で建てるよう命じる大統領令にも署名した。ところが、今回公開された新設ホワイトハウス宴会場の最新計画図については、ロシア帝国の宮廷建築の影響をより強く受けているとの評価が出ている。巨大な列柱や華やかな金箔、大空間などを強調しており、帝国の権威を誇示しようとする典型的なロシア様式だという。
実際、トランプ大統領が任命した米国美術委員会(CFA)のロドニー・ミムズ・クック・ジュニア委員長は、ホワイトハウス宴会場の承認を統括する建築家でもあり、「ロシア建築から大きな着想を得た」と語った。クック氏は6月、ロシアのサンクトペテルブルク国際経済フォーラムに米国代表団長として出席した。当時、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領を前に「サンクトペテルブルクがホワイトハウス宴会場の建築にも影響を与えるのか」と問われると、「答えは『イエス』だ」とし、「私は生涯、サンクトペテルブルクの舞踏会場から着想を得てきた。この都市の大聖堂や宮殿でも多くの仕事をしてきた」と語った。
ニューヨーカーは、クック氏について「ロシア古典建築の愛好家」であり、米アトランタ北部にロシアの伝統的な木造建築様式で、大きな塔を備えたダーチャ(ロシア式別荘)を建てたこともあると報じた。クック氏は「トランプ凱旋門」をワシントンに建設すべきだと長年主張してきた人物でもある。
フランス古典主義建築の頂点とされるルイ14世のベルサイユ宮殿は、その後1世紀以上にわたり、欧州の絶対君主たちの「王宮の標準」だった。ロシア帝国の初代皇帝ピョートル1世はベルサイユを訪れて刺激を受け、これを凌駕しようとサンクトペテルブルクの宮殿を極めて華麗に建てたとされている。結局、ホワイトハウス宴会場の設計は、トランプ大統領の欧州古典主義への好みと、ロシアに傾倒するクック氏の嗜好が混ざり合った結果といえる。一部では、プーチン大統領のクレムリン宮殿や、北朝鮮の金正恩総書記の平壌宴会場とも似ているとの評価もある。

