「日本の半導体が復活する?」海外投資家が殺到、キオクシア・TSMC・ラピダスに熱視線
海外投資家の面談上位20社、すべてAI関連 半導体再興へ人材育成も加速
世界の株式市場で人工知能(AI)関連株への過熱感が和らぐ一方、国内のAI関連企業に対する海外投資家の関心は依然として高い。日本経済新聞が3日、報じた。
バンク・オブ・アメリカ(BofA)が東京で開催している海外投資家向けの日本株カンファレンスでは、面談希望数の上位20社をAI関連企業が占めた。
UBSが先月末に大阪で開いた投資家向けカンファレンスでも、村田製作所やTDKなどの半導体・電子部品関連企業に対し、海外の機関投資家からそれぞれ100件を超える個別面談の申し込みがあったという。

なかでも高い関心を集めたのが、データを長期間保存するNAND型フラッシュメモリーを製造するキオクシアホールディングスだった。
同社の株価は6月に付けた高値から50%以上下落しているものの、依然として国内を代表するAI関連株の一つとみられている。
投資家の関心が高い背景には、AI市場への期待と不安が交錯するなか、投資先を選別するための情報収集を強化していることがあるとみられる。
キオクシアの今後12カ月の予想株価収益率(PER)が約4.2倍と、競合する米マイクロン・テクノロジーの約6倍、サンディスクの約7倍を下回り、相対的に割安な水準にあることも関心を集める要因となっている。
半導体分野では、1990年代以降に低下した国際競争力を回復するため、産業基盤や人材育成の裾野を広げる動きも進んでいる。
共同通信によると、台湾積体電路製造(TSMC)の工場を誘致した熊本県は、熊本県立大学に来年4月、定員60人の半導体学部を新設する方針を明らかにした。
TSMCの進出を機に県内で半導体関連企業の集積が進むなか、産業を支える人材を育成する狙いがある。県内の半導体企業との産学連携も進める。
政府が国策として支援する次世代半導体メーカー、ラピダスは、来年入社する新卒採用から文系出身者の採用にも乗り出す。
同社はこれまで、半導体分野を専攻した学生など技術系人材を中心に採用してきた。事業規模の拡大に伴い、営業や人事、経理などの分野でも人材を確保し、組織体制を整える方針だ。
社員の年齢構成も変化している。創業当初は50代の経験者が中心だったが、最近では30~40代の技術者が増え、若返りが進んでいるという。
ラピダスは来年、回路線幅2ナノメートル(ナノは10億分の1)の先端半導体の本格量産を開始する計画で、2031年ごろの新規株式公開(IPO)を目指している。


