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2026年9月2日(水) 東京 --

「30年ぶり3%」日本の長期金利が上昇 143兆円予算と追加利上げが重しに

財政拡大への警戒で10年国債利回り3%に

市場では来年4%まで上昇する可能性も

引用:日本経済新聞
引用:日本経済新聞

日本の10年国債利回りが、約30年ぶりに3%に到達した。日本銀行(日銀)による利上げ加速観測に加え、米国発の金利上昇や、高市早苗政権の積極財政に対する警戒感が重なったためだ。市場では、年内に3.15%、来年には最大4%まで上昇する可能性があるとの見方も出ている。

1日の日本債券市場では、長期金利の指標となる新発10年国債利回りが一時、前営業日比0.060ポイント上昇し、年3.000%を付けた。

10年国債利回りが3%に達するのは1996年9月以来、約30年ぶり。その後は上昇幅を縮小し、前営業日比0.050ポイント高い2.990%で取引を終えた。

金利は幅広い年限で上昇した。

2年国債利回りは1.795%となり、1995年4月以来約31年ぶりの高水準を記録。5年国債利回りは一時2.265%と過去最高を更新した。

30年国債も一時4.185%、40年国債は4.270%まで上昇した。市場が日銀による追加利上げと、中長期的な財政リスクを同時に織り込み始めているとの分析が出ている。

同日実施された10年国債入札では、応募額を落札額で割った応札倍率が3.29倍となり、前回を上回った。

利回りが3%に近づいたことで、収益性を求める買いが流入し、市場では「懸念されたほど低調ではなく、無難な結果だった」との評価が出た。

金利上昇の直接的な要因は、日銀による早期の追加利上げ観測だ。

金利スワップ市場(OIS)が織り込む、今月17~18日の日銀金融政策決定会合で0.25%の利上げが行われる確率は90%を超えた。

また、12月までに合計0.5%の利上げが行われる可能性も約70%まで高まっている。

米国側からも、日本に利上げを求める声が出ている。

スコット・ベッセント米財務長官は先月31日(現地時間)、日銀の植田和男総裁と片山さつき財務相と相次いで会談し、財政の持続可能性と利上げへの道筋を市場に明確に示す必要があるとの考えを伝えた。

ベッセント長官は米CNBCにも、「日本政府と日銀が円高につながる措置を取ると信じている」と述べた。

7月末の日米による円買い協調介入後も、円相場が再び1ドル=160円前後まで下落したことを受け、金融政策による対応を求めた形だ。

日銀が物価高や円安への対応で後手に回り、今後はより速いペースで利上げを進めざるを得なくなるとの「ビハインド・ザ・カーブ」への懸念も、国債売りを促している。

中東情勢の緊迫化も重なった。

米国とイランが約1カ月ぶりに攻撃を応酬したことで、米国産標準油種WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)は1バレル=86ドル(約1万3,700円)台まで上昇した。

米国でインフレ懸念が再燃し、米10年国債利回りが4.7%台後半まで上昇した流れが、日本市場にも波及した。

高市政権の積極財政も、金利上昇への警戒材料となっている。

日本政府の2027年度予算の概算要求額は、過去最大となる143兆円前後まで膨らんだ。

政府は2040年までに戦略産業へ官民合わせて370兆円以上を投資するほか、食料品の消費税率を2年間にわたり1%引き下げる方針だが、具体的な財源は示していない。

高市首相が就任した昨年10月に1.6%台だった長期金利は、1年足らずでほぼ2倍に上昇した。

日銀による金融政策の正常化だけでなく、日本の財政健全性に対する市場の不信感も金利に反映されているとの見方が出ている。

市場では、物価上昇と財政不安が続けば、長期金利がさらに上昇する可能性があるとの警戒も強まっている。

三菱UFJアセットマネジメントの小口正之チーフファンドマネジャーは日本経済新聞に対し、「日本の物価上昇リスクを本格的に織り込めば、3%も通過点にすぎない」との見方を示した。

日経QUICKが同日、市場関係者6人を対象に実施した緊急調査では、年内の長期金利の上限予想は3.0~3.15%に集中した。

一方、2027年の予想は最低1.5%から最高4%まで大きく分かれた。

野村証券は、日銀が今月に続き来年1月と4月にも利上げするものの、利上げの最終到達点が見えてくれば、来年の長期金利は2.6~2.85%程度で安定すると予想した。

一方、りそなアセットマネジメントなどは、財政不安や追加利上げによって3.5%まで上昇する可能性があると予測した。

パインブリッジ・インベストメンツは、来年の長期金利の予想レンジを2~4%としている。

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