イラン「自国が原油を売れなければ他国も売れない」ホルムズ海峡で軍事対応を警告

イランは、米国が制裁や海上封鎖を強化した場合、軍事的に対応すると警告した。イラン産原油の輸出が遮断されれば、ペルシャ湾から他国が輸出する原油の輸送も阻止する可能性があるとの立場を改めて示した。
イラン国営IRNA通信などによると、モハンマド・バーゲル・ガリバフ国会議長兼終戦交渉団長は1日(現地時間)、オンライン演説で「敵が封鎖を強化すれば、われわれは断固として軍事的に対応する」と述べた。
さらに「すべての当事者が、その代償を払うことになる」と警告した。
「われわれが輸出できなければ誰も輸出できない」
ガリバフ氏は、米国がイランの原油輸出を遮断しようとした場合、ホルムズ海峡を通過する他国の原油輸送も妨げる可能性があると警告した。
「敵がペルシャ湾でわれわれの原油輸出を止めれば、誰もこの地域から原油を輸出できなくなる」と述べた。イラン産原油の海上輸送が封鎖された場合、湾岸産油国の輸出にも打撃を与える構えを示したものだ。
ガリバフ氏は先月28日にも、同様の発言をしている。イランのメフル通信によると、「この戦争の方程式は明確だ。すべての国が輸出するか、誰も輸出できないかだ」と述べた。
イランが原油を輸出できない場合、他国にもペルシャ湾からの原油輸出を認めないとの主張だ。
イランには、世界のエネルギー輸送の要衝であるホルムズ海峡を米国への圧力手段として利用する狙いがある。
戦闘が始まる前、ホルムズ海峡には世界の原油輸送量の約20%が集中していた。最近は米国とイランの軍事衝突が再燃し、国際原油価格も上昇している。
海上封鎖は「軍事行動」と主張

ガリバフ氏は、米国が新たに発表した対イラン制裁について、実際の効果は限定的だと主張した。
追加制裁の多くはすでに実施されている措置だとして、米国はイラン経済に実質的な打撃を与えることよりも、心理的圧力を高めることに重点を置いているとの見方を示した。
米国による海上封鎖に対しても強硬な姿勢を示した。海上封鎖は国際法上の軍事行動に当たるとして、封鎖が強化されれば、イランによる軍事対応も正当化されると主張した。
米国との交渉余地は残す
一方、イランは米国との交渉の可能性を完全には排除していない。
AP通信によると、マスード・ペゼシュキアン大統領は同日、キルギスで開かれた上海協力機構(SCO)首脳会議の場で、「米国が覚書に記された約束に立ち返るなら、イランも直ちに相応の措置を取る」と述べた。
