イラン「ミサイルの90%を保持」、トランプ氏は追加攻撃の可能性に言及

ドナルド・トランプ米大統領がイランへの軍事攻撃を再開する姿勢を示すなか、米政権内では攻撃の規模や頻度を巡る検討が進んでいる。ホルムズ海峡の航行を確保するため、イランへの限定的な空爆を繰り返す案も浮上している。
米政治メディアのアクシオスは31日(現地時間)、米政府関係者3人の話として、ホルムズ海峡周辺で限定的な空爆を断続的に実施し、イランの軍事能力を弱体化させる案が検討されていると報じた。
関係者の一人は、米軍艦船やタンカーに対するイランの攻撃リスクを抑えるための措置だと説明し、繰り返し脅威を取り除く作戦を「芝刈り」に例えた。
ホルムズ海峡で限定空爆を繰り返す案
米国は今年2月、イランへの空爆を開始し、4月の休戦まで同国の軍事装備や施設を大規模に攻撃した。その後も6月の終戦合意書の締結前後に散発的な交戦が続いたが、7月30日から空爆を停止し、29日までイランへの攻撃を公式には実施していなかった。
弾薬不足を巡る議論が続くなか、トランプ政権は24日、イランに対する大規模な経済制裁を発表した。軍事攻撃よりも、制裁を通じた外交・経済的な解決を模索しているとの見方も出ていた。
スコット・ベセント米財務長官は31日のインタビューで、イラン制裁の目的について「彼らに交渉を望ませることだ」と説明した。
一方、イランでの作戦を担当する米中央軍は、軍事行動の再開を検討していた。イランがホルムズ海峡周辺で対艦ミサイルやレーダー、防空網の復旧を進めていると判断したためだ。
関係者によると、イランは最近、海峡を航行する船舶の護衛に当たっていた米軍のF-35戦闘機に対空ミサイルを発射した。これを受け、米軍内ではイランの軍事力再建に対する警戒感が高まったという。
米中央軍はホルムズ海峡周辺での攻撃計画を策定し、ピート・ヘグセス国防長官の同意を得たうえで、トランプ大統領の承認を待っていたとされる。
また、中央軍は統合参謀本部とホワイトハウスに対し、毎日数十隻のタンカーを安全に通過させるためには、イランの軍事施設を繰り返し攻撃する必要が生じる可能性があると報告した。
ロケット発射台への空爆で膠着状態崩れる
関係者によると、トランプ大統領は先週まで、イランとの緊張が一段と高まることを避けるため、攻撃を許可しない方針だった。
しかし米軍は30日、ホルムズ海峡にあるイランのロケット発射台を空爆した。米国は、イランがロケットに機雷を取り付け、ホルムズ海峡へ遠隔で散布する計画だったと主張した。
イランは同日、ヨルダンにある米軍基地2カ所を攻撃して報復した。
アクシオスは、この交戦を受けてトランプ大統領の判断が変わる可能性があると分析した。フォックスニュースは31日、トランプ大統領がイランに対する「強力な攻撃」に言及したと報じた。
トランプ大統領は同日、記者団に対し、イランについて「彼らは失敗した国家だ」と述べた。その一方で、「だからといって、われわれが彼らを攻撃しないという意味ではない。どうなるか見てみよう」と語った。
イラン「ミサイルの90%を保持」
イラン・イスラム革命防衛隊(IRGC)のモハマド・レザ・ナクディ総司令官顧問は同日、レバノンのメディア「マヤディン」とのインタビューで、「われわれはミサイルの90%をそのまま保持している」と主張した。
さらに「ミサイルの在庫は新型ミサイルによって常に補充されており、生産量が使用量を上回っている」と強調した。
ただ、トランプ大統領が発言通り大規模な攻撃に踏み切るかは不透明だ。
イラン関係者は、米国が30日の空爆で攻撃したのはロケット発射台2カ所だけだったと指摘し、双方は依然として「限定的で制御された対立」の状態にあるとの見方を示した。
トランプ大統領も31日、ホワイトハウスでイランとの戦闘について「われわれにとっては比較的小規模な戦争だ。大規模な戦争ではない」と述べた。
