「世界GDPの15%」CPTPP常設事務局を日本へ 11月に誘致案を提案
米国不参加、豪州・英国など12カ国が参加
レアアース・エネルギー供給網の安定化を協議

日本政府が、アジア太平洋地域の多国間自由貿易協定であるCPTPP(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)の常設事務局を日本に誘致する方針だ。
ドナルド・トランプ米政権が世界各国を相手に関税政策を強める中、日本が自由貿易秩序を重視する国々の連携を主導する狙いがある。
日本経済新聞は1日、日本政府が11月にベトナムで開かれるCPTPP閣僚会合で、常設事務局を日本に設置する案を提案する方針だと報じた。
CPTPP加盟国は昨年の閣僚会合で、協定の運営を支える「支援ユニット(事務局)」を設置する方向で大筋合意している。
CPTPPの前身は、2016年に米国のオバマ政権と日本が主導し、中国をけん制する狙いで署名された12カ国によるTPPだ。
しかし2017年、第1次トランプ政権が「TPPが発効すれば米国の自動車産業が打撃を受ける」として離脱を表明した。その後、日本が中心となって協定をCPTPPとして再構築し、2018年に発効させた。
現在は日本、オーストラリア、カナダ、英国など12カ国が参加している。加盟国の国内総生産(GDP)の合計は約17兆ドルで、世界全体のおよそ15%を占める。
世界貿易機関(WTO)を中心とした国際貿易秩序が揺らぐ中、日本はCPTPPを、自由貿易と法の支配に基づくインド太平洋地域の経済秩序を構築するための重要な枠組みと位置付けている。
今後は、レアアースなどの重要鉱物やエネルギー供給網の安定性を高めるために協定内容を見直すほか、欧州連合(EU)や東南アジア諸国連合(ASEAN)など、他の経済圏との連携強化も進める方針だ。
韓国はTPPの議論が始まった当初から加盟を検討してきたが、米国が離脱した後は慎重姿勢に転じた。
特に農水産業や自動車業界から反対の声が上がり、加盟を積極的に推進する動きは弱まった。文在寅政権時代には日韓関係の悪化を背景に加盟検討が先送りされ、その後、尹錫悦政権も加盟を検討したものの、日本産水産物の輸入規制解除をめぐる負担などから正式な加盟申請には至らなかった。
韓国のキム・ジョングァン産業通商部長官は先月初め、李在明大統領に対し、「ASEANやメキシコなど新たな市場を確保し、Kコンテンツや消費財の輸出を加速させるため、CPTPP加盟を検討していく」と報告した。
また、先月25日には「結論ありきで議論することはない。国益を最優先に検討する」との立場を示した。
ある通商専門家は、「CPTPPは最近、主要な通商ルールを議論する場となっており、WTOを補完・代替する役割まで担いつつある」と指摘した。
そのうえで、「世界のルールが決まる交渉の場に参加できなければ、逆にその場で議論される側になりかねない。国益のためにも早期に加盟を進める必要がある」と述べた。


