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2026年9月2日(水) 東京 --

「AIリスクは国境を越える」英中銀総裁がG20に警告、金融市場で高まる調整リスク

英中銀総裁が警告、AIリスクは国境を越えて波及

引用:depositphotos
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英国の中央銀行、イングランド銀行(BOE)のアンドリュー・ベイリー総裁は、人工知能(AI)ブームやレバレッジを活用した投資の増加を背景に、世界の金融市場が無秩序な調整に見舞われる可能性があると警告した。

金融安定理事会(FSB)の議長も務めるベイリー総裁は28日(現地時間)、主要20か国・地域(G20)の財務相と中央銀行総裁に宛てた書簡で、「市場は依然として国境を越えて波及する可能性のある無秩序な調整に対して脆弱だ」と指摘したと、FSBが31日に発表した。

ベイリー総裁は、国債の発行増加や償還期間の短期化、一部の市場参加者によるレバレッジの利用拡大など国債市場の脆弱性に加え、プライベートデット市場の脆弱性や、特にAI関連投資に見られる過度な資産評価を踏まえると、無秩序な調整が起こる可能性があると指摘した。

また、フロンティアAIによって金融リスクの様相は一段と複雑になったとし、共通のインフラや技術提供者、国境を越えた金融活動などを通じてリスクが波及する可能性があるため、「国境を越える」リスクだと警告した。

ベイリー総裁は、最も差し迫った懸念としてサイバーセキュリティを挙げ、「フロンティアAIはサイバーリスクの速度や規模、経済性を大きく変える可能性があり、金融システムに対する市場の信頼を損なう恐れがある」と述べた。

また、「多くの地域では、高度なフロンティアAIモデルの開発・提供を管理するためのプロトコルが整備されておらず、金融部門やその先にまでリスクが拡大している」と指摘し、世界規模での対策を急ぐ必要があると訴えた。

さらに、株式市場でレバレッジの利用が拡大していることについても懸念を示した。

ベイリー総裁は、こうした動きについて「個人投資家を含め、レバレッジ型上場投資信託(ETF)やトレンドフォロー型の投資戦略の利用が増えている」とし、「国債にもリスクを抱えるヘッジファンドなど、レバレッジを利用する機関投資家の影響力が拡大すれば、リスクが波及する範囲も広がる」と警告した。

その上で、「レバレッジの拡大は金融サイクルが成熟した局面で見られる特徴であり、上昇相場を押し上げる可能性がある一方、最近数週間で明らかになったように、投資家心理が変化すれば相場の下落を助長する可能性もある」と指摘した。

ベイリー総裁は、投資家が借り入れを増やして投資するという単純な現象にとどまらず、「高い資産評価や市場集中、AI企業とハイパースケーラー(大規模データセンター運営会社)の間で相互投資が増えていることが絡み合っている点が問題だ」と強調した。その結果、「より大きなショックや複合的なショックが、複数の脆弱性を引き起こす可能性がある」と懸念を示した。

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