「自民党にこれ以上ないほど好都合」結成7カ月で3党合流断念、野党再編は?
中道改革連合の統合協議が事実上頓挫…「自民党にとってこれ以上ないほど好都合」
中道改革連合、立憲民主党、公明党の3党による合流の協議がわずか7カ月で事実上、白紙に戻り、自民党の独走態勢が固まるのではないかとの見方が浮上している。
1日の報道によると、3党の党首は前日、国会で会談し、合流を見送ることを決めた。中道改革連合の小川淳也代表、立憲民主党の水岡俊一代表、公明党の竹谷とし子代表が出席した。

2月に行われた衆院選を前に、1月、それまで第1野党だった立憲民主党と、連立与党を離脱した公明党が合流して中道改革連合を結成し、政界の注目を集めた。
ただ、これは衆院に限った合意で、参院と地方議会では従来通り立憲民主党、公明党としてそれぞれ活動しており、今回、これを統合しようという協議が実らなかった。
統合協議の白紙化だけでなく、衆院に設けた中道改革連合という一つの枠組みも、再び立憲民主党と公明党に分かれ、それぞれの道を進む方向が有力になっている。
有力な野党が中道路線でまとまり、自民党の対抗軸になるとして中道改革連合の旗を掲げたが、支持が高まっていた高市早苗首相が率いる連立与党との選挙で惨敗した後、統合協議の勢いはしぼんだ。
憲法に基づく平和主義の原則を重んじる立憲民主党と、長く自民党と連立を組み政策面で立ち位置が近づいた公明党が、見解の隔たりを埋めないまま外形的な統合だけを急いだことから、今の結果は当然の流れだという分析もある。
中道改革連合の結成の後も、立憲民主党と公明党は主要な政策で意見の隔たりを埋められず、互いの不信が深まったとの評価が出ていた。3党の統合の頓挫と、衆院での中道改革連合の分裂を経る過程で、溝がさらに深まる可能性もある。
小川代表は、中道改革連合が分かれても衆院で統一会派を組み、地方選挙への対応や与党の消費税の減税に共同で対応する方針を示したが、野党の協力の勢いは大きく落ちる見通しだ。
高市首相の物価対策などに民意が離れ、内閣支持率が下がるなか、けん制すべき主要な野党勢力が分裂したことで、自民党と高市政権は、財政の拡張や防衛力の強化など、議論の多い政策を進めるうえで「反射的な利益」を得る見通しだ。
日本政治が専門の東京大学大学院の境家史郎教授は「野党勢力が分裂し、互いに足を引っ張る状況になれば、自民党にとってこれ以上ないほど好都合だろう」と述べ、中道改革連合の試みの失敗が、今後の日本政治に禍根を残す可能性があると懸念を示した。
