CPTPP12カ国の常設事務局、政府が誘致へ 加盟国拡大を主導

政府が環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)の事務局の誘致を進めている。
協定への加盟国拡大を主導する狙いがあり、すでに来年度予算の概算要求に関連経費を盛り込んだ。
日本経済新聞(日経)は1日、政府が11月にベトナムで開かれるCPTPP関係閣僚会合で、常設事務局を日本に誘致する案を提案する予定だと報じた。
CPTPP加盟国は昨年の閣僚会合で、協定の「支援ユニット」を設置することで大筋合意している。
経済産業省と外務省は事務局誘致を念頭に、来年度予算の概算要求に事務所の賃借費用などに充てる関連予算を計上した。
日経は、加盟申請が相次ぐ中、日本が主導して審査を円滑化し、協定の枠組みを拡大する狙いがあると説明した。ドナルド・トランプ米政権は多国間貿易に否定的だが、日本はCPTPPを通商政策の中核と位置付けているという。
CPTPPへの加盟を希望する国が増える中、加盟交渉は加盟国が案件ごとに主導する方式で進められている。
英国が2024年に加盟した際は、政府が交渉を主導した。ペルーは今年5月、コスタリカの加盟交渉が大筋合意に達したと発表した。
このほか、インドネシア、フィリピン、アラブ首長国連邦(UAE)が加盟に向けた「予備交渉」を進めており、カンボジアとアルゼンチンは加盟を申請している。
政府は常設事務局を国内に設置することで、各国の加盟交渉を支援するとともに、加盟国間の意見を取りまとめる役割を担う構想だ。
日本経済新聞は、事務局の誘致を通じ、レアアースなどの重要鉱物やエネルギーを巡るサプライチェーンの不安解消に向けた協定の改定や、欧州連合(EU)、東南アジア諸国連合(ASEAN)など他の多国間枠組みとの対話拡大も目指していると分析した。
CPTPPはアジア太平洋地域の国々が結成し、2018年に発足した多国間自由貿易協定(FTA)で、日本、オーストラリア、メキシコ、カナダ、マレーシア、ペルー、チリ、英国、ニュージーランドなど12か国が参加している。
