「7月以来の高値」WTI1万4,400円 米イラン衝突再燃で原油供給に懸念
WTI 5.2%、ブレント原油4.6%上昇
米軍、1日正午ごろイラン空爆を開始
ホルムズ海峡でタンカー被弾、供給停滞への懸念強まる

米国とイランの武力衝突が再び激化する中、1日(現地時間)の国際原油価格は5%前後急騰した。主要な原油輸送ルートであるホルムズ海峡の緊張が高まり、中東産原油の供給に支障が生じるとの懸念が強まった。
同日、ロンドンICE先物取引所では、11月渡しの北海ブレント原油先物が前営業日比4.16ドル(4.6%)高の1バレル=94.65ドル(約1万5,100円)で取引を終えた。
ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)では、10月渡しの米国産標準油種WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)先物が5.2%上昇し、1バレル=90.22ドル(約1万4,400円)で取引を終えた。
終値ベースでは、ブレント原油が7月24日以来、WTIが7月23日以来の高値となった。
国際原油価格は取引序盤から上昇していたが、米国がイランへの空爆を再開したとの報道を受け、上げ幅をさらに拡大した。
米中央軍(CENTCOM)は同日、「米東部時間の正午、米軍はイラン国内のイラン革命防衛隊(IRGC)の標的に対する空爆を開始した」と発表した。
最近、IRGCがホルムズ海峡を航行する商船や中東地域に展開する米軍に対する攻撃を試みたことへの対応だと説明している。

ホルムズ海峡でタンカーが相次いで攻撃を受けたことも、原油供給への不安を強めた。
サウジアラビア産原油を積んだ大型タンカー2隻は先月31日、ホルムズ海峡を抜けようとしていた際、飛翔体による攻撃を受けた。
2隻にはそれぞれ約200万バレルの原油が積まれていたと伝えられている。
マーケットウォッチは、タンカー2隻の被弾が伝えられたことで、ホルムズ海峡をめぐる原油供給への不安が原油価格に急速に反映されたと伝えた。
米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、米国による追加空爆を受け、中東地域での武力衝突が長期化するとの懸念が強まったことで、原油価格が急騰したと分析した。
ホルムズ海峡を経由する原油供給が長期間にわたり滞る可能性が、市場の新たな懸念材料として浮上している。
イランも米国による追加空爆への報復を警告している。
イラン側が「米国は今回の攻撃を後悔することになる」と表明したことで、ホルムズ海峡をめぐる供給不安は当面、国際原油価格を左右する主要な要因になるとみられる。
