「スペースXなど米企業4社、パリの宇宙サミット欠席」…トランプ大統領が原因?
米企業4社が欠席…「ホワイトハウスの圧力説、否定しにくい」
欧州「過度な依存を警戒」vs米国「差別的規制」に反対
中国など他国が台頭…「トランプ大統領の影響は限定的」

スペースXやブルーオリジンなど米宇宙企業4社が、9日からフランス・パリで開かれる宇宙サミットを欠席する意向を伝えたと、ポリティコ欧州版が3日(現地時間)報じた。
フランス政府関係者は同日、「スペースX、ブルーオリジン、ストーク・スペース、スタークラウドの米企業4社が宇宙サミットを欠席すると当局に通知した」と述べた。他の米企業は予定通り参加すると伝えられている。
同関係者は「メディアで報じられた米ホワイトハウスによるボイコット圧力説との関連を否定するのは難しい」とし、「戦略の変化や政治的圧力によって、物事が時に不必要に複雑になったとしても、われわれは米国のパートナーや同盟国との協力を続けたい」と語った。
今回の宇宙サミットは9~10日にフランス・パリで開かれる。各国の代表団をはじめ、宇宙機関や産業界、科学界、軍関係者らが参加する予定だ。
フランスのエマニュエル・マクロン大統領が推進してきた主要イベントで、フランスなど欧州が独自の打ち上げ・衛星能力を確保し、宇宙大国への飛躍を目指す構想が盛り込まれている。
ただ、欧州と米国の関係が冷え込むなかで会議が開かれ、ホワイトハウスが米企業に欠席するよう圧力をかけたとの報道も出ている。
欧州は衛星通信分野でスターリンクなど米企業への過度な依存を警戒している。一方、米国は、各種規制によって米企業を犠牲にして域内の宇宙産業を育成しようとしていると批判している。
一例として、米政府は欧州委員会が推進する「EU宇宙法」が米企業にEUの規制を強いるとして反対している。フランスとドイツが欧州企業に移動通信衛星向けの周波数をより多く割り当てようとする動きについても、差別的だとみている。
今回の会議に参加する宇宙企業の関係者は「いかにもトランプ大統領らしい」とし、「欧州人をけなすのが好きで、特に欧州のリーダーシップを象徴しているかのようなマクロン大統領には、より批判的なようだ」と語った。
業界では、今回の欠席が短期的な打撃となる可能性はあるものの、むしろ米国への依存度を下げようとする欧州の取り組みを浮き彫りにする機会になり得るとの見方が出ている。
関係筋は「前向きな面としては、われわれが世界各地でパートナーシップを多角化し、自らの宇宙産業に投資しているということだ」とし、「関係を断とうとしているのではなく、他のパートナーと何ができるのかを模索している」と述べた。
複数の宇宙業界関係者はポリティコに対し、「トランプ大統領による欠席圧力の影響は限定的だ」とし、スペースXやブルーオリジンなどは、サミットの1週間後にパリで開かれる世界宇宙ビジネス週間(World Space Business Week)には参加すると説明した。
米企業が抜けた穴を他国が埋めるとの見方も出ている。フランスの関係筋は「米企業がいないからといって問題になるだろうか」とし、「他の大国、とりわけ中国がその穴を埋めるだろう」と語った。
フランス外務省と大統領府であるエリゼ宮は、ポリティコの確認要請に応じなかった。
