「米上院、民間企業に軍事ハッキング作戦を認める法案推進」

米上院が、民間企業が米サイバー軍の指揮下で軍事ハッキング作戦を実施できるようにする法案を推進していると、ブルームバーグ通信が4日(現地時間)報じた。
上院が提案した2027会計年度国防権限法案(NDAA)には、米軍がサイバー作戦を実施する民間企業と契約を結ぶことを認める「試行プログラム」を導入する条項が新たに盛り込まれた。
これによると、民間企業が実施するサイバー作戦は、米サイバー軍の指揮下で国防総省当局者の監督を受けながら、海外での軍事作戦を支援するものを指す。
これに先立ち、トランプ米政権は、軍や情報機関などが担ってきた軍事ハッキング作戦で、民間の役割を拡大する取り組みを進めてきた。
トランプ大統領は今夏、司法省と国土安全保障省の監督下で、米企業が外国のサイバー犯罪組織をハッキングし、その活動をまひさせるプログラムを導入するよう指示した。
このプログラムでは、民間企業が敵のシステムに混乱や破壊を引き起こし得る段階まで作戦を実施できる。一方、上院案では、民間企業の役割を米軍が標的とするシステムへの侵入までに限定している。
創設から16年となる米サイバー軍は、「サイバー軍2.0」の名の下、人工知能(AI)の普及、継続的な人材流出、戦争の継続などの問題に対応するため、大規模な改革を進めている。
ただ、軍事ハッキング分野の民営化については、利益を追求する民間ハッキング産業の性質上、広範な報復や意図しない緊張の高まり、監督・管理の欠如といった問題を引き起こす可能性があるため、民営化ではなくサイバー軍の改革にとどめるべきだとの批判も出ている。
一方、トランプ政権関係者を含む支持派は、政府のサイバーセキュリティ上の脆弱性に対処する方法として、民間ハッカーの役割に意義を見いだしているとブルームバーグ通信は伝えた。
