「日本版DOGE」設置も成果は3件…税優遇見直し、成果乏しく
確保できる財源は年10万円程度…高市政権の減税財源確保に黄信号

政府が2025年11月、内閣官房に「租税特別措置・補助金見直し担当室」を設置し、進めてきた「日本版DOGE」による税優遇措置の見直しが、ほとんど成果を上げていないことが明らかになった。
各省庁の消極的な対応により、歳出や税制の見直しによる財源確保の構想に支障が出るのは避けられないとみられる。
4日、日本経済新聞が各省庁の2027年度税制改正要望を集計した結果によると、見直し対象となる約120件の租税特別措置のうち、廃止が要望されたのはわずか3件だった。
これによって確保できる財源も、算定可能な範囲で年間10万円程度にとどまった。
これに先立ち、政府が2026年6月に求めた自主点検では、約120件のうち廃止の意向が示されたのはわずか1件だった。
片山さつき財務相は各省庁に対し、自主点検の結果を税制改正に反映するよう求めたが、各省庁の取り組みは低調だった。
廃止対象となった制度も、実効性がほとんどないものだった。
経済産業省が廃止を求めた中堅・中小企業の事業再編に関する登録免許税の軽減措置は、2024年の導入以降、利用実績が1件もなかった。
総務省が廃止を求めたローカル5G設備に関する固定資産税の軽減特例も、2024年度の減免額は10万円にすぎなかった。
こども家庭庁も結婚・子育て資金の贈与税非課税制度の廃止を求めたが、具体的な減免額の縮小や、それに伴う税収増の効果は示さなかった。
高市早苗内閣は、日本版DOGEを通じて非効率な租税特別措置を減らし、2027年4月に予定される食料品の消費税減税などに伴う税収減を補う方針だった。
しかし、2024年度の法人税関係の税優遇による減収額だけで3兆2,000億円に達する中、今回の廃止要望で確保できる財源は極めて限定的だ。
