「郵便投票規制の施行認めるな」共和党系7州の選挙トップ、米最高裁に要請
「今からでは実施困難」2024年と同じルール求める…トランプ大統領に共和党内から異例の異論

米中間選挙が迫る中、7州の共和党系の選挙当局トップらが連邦最高裁判所に対し、ドナルド・トランプ米大統領による郵便投票規制の施行を認めないよう求めたと、米政治メディアのポリティコ(POLITICO)が10日(現地時間)報じた。
選挙当局者らは、トランプ大統領の郵便投票を巡る命令を中間選挙前に施行するには「すでに遅すぎる」と主張し、9月9日に最高裁に提出した書面で、この規定の施行を認めるべきではないと訴えた。
ポリティコは、トランプ大統領が郵便投票規制を重視する中、こうした動きは特に注目に値すると指摘した。
トランプ大統領が3月に署名した大統領令は、11月の中間選挙を前に郵便投票への規制を強化し、連邦政府の関与を拡大することを目的としている。
米郵便公社(USPS)は2026年8月、最終施行規則を発表した。これによると、郵便投票の対象となる有権者名簿を提供しない州や、指定された形式の封筒を使用しない州については、郵便投票用紙の配達を拒否できるようになる。
これに関連し、多くの選挙当局者は、ノースカロライナ州など複数の州ですでに郵便投票用紙の発送が始まっているため、トランプ大統領の命令は「現実的に実施できない」と主張した。
9月9日に連邦最高裁に提出された書面には、現職および元地方選挙当局者らも署名しており、その多くが共和党員だ。
選挙当局者らは書面で、今回の選挙を2024年と同じルールの下で実施できるようにすることを最高裁に求めた。
書面に名を連ねた州選挙当局のトップは、ユタ州のディードリー・ヘンダーソン副知事と、ケンタッキー、ノースダコタ、サウスダコタ、ジョージア、ニューハンプシャー、カンザスの6州の州務長官らだ。
選挙当局者らは書面で「今この規則を施行すれば、有権者と選挙当局者の双方に、ほぼ確実にミスや遅延、混乱が生じる」と強調した。
選挙当局者らはまた、「パーセル原則」にも言及した。これは、連邦裁判所が選挙直前に投票ルールを変更し、有権者や選挙実務に混乱を招くことを避けるべきだとする、米国の選挙訴訟で確立されてきた考え方だ。
選挙当局者らは、郵便投票を巡る命令が施行されれば、有権者にさらに大きな混乱が生じ、選挙結果への信頼を損なう恐れがあると指摘した。
トランプ政権の郵便投票規則は現在、ボストンの連邦地裁が出した仮差し止め命令により、施行が阻まれている。トランプ政権は連邦最高裁に対し、下級審の差し止めを取り消し、11月の中間選挙に適用できるようにすることを繰り返し求めている。
一方、選挙当局者らは、トランプ大統領の大統領令そのものの是非については判断を控えつつ、「2028年の選挙よりはるか前に判断する十分な時間がある」と強調した。
