「SNSとAIばかり見る子ほど勉強できない?」OECD各国で2012年以降、学力が大幅低下
「AI・TikTokに夢中の10代、文章を速く読めても正確に読めない」
OECD、生徒の読解力急落に警鐘

人工知能(AI)やソーシャルメディアの普及が、青少年の集中力や読解力を低下させているとの警告が、経済協力開発機構(OECD)から出された。特に、生徒は以前より文章を速く読むようになった一方、正確に理解する力はむしろ低下していることが分かった。
8日(現地時間)、英紙フィナンシャル・タイムズなどによると、最近公表されたOECD生徒の学習到達度調査(PISA)の分析で、15歳の生徒の平均的な学力は2018年と比べ、1年以上の学習量に相当するほど低下した。OECDは、スマートフォンやオンライン端末の過度な使用、短い動画を中心としたソーシャルメディアの利用が、生徒の集中力や複雑な文章を理解する力を弱めた可能性があると指摘した。
OECDによると、2012年以降、生徒の読解力のスコアは25点、数学のスコアは22点低下したという。一般にPISAでは20点が約1年分の学習量に相当することを考慮すると、現在の15歳の生徒の多くが、かつて14歳の生徒に期待されていた水準の学力にとどまっていることを意味する。
OECDのアンドレアス・シュライヒャー教育・スキル局長は「若者は今、2018年より速く読むようになったが、正確さは低下している」と指摘した。インスタグラムやTikTokなど、短い動画を中心とするプラットフォームが普及したことで、利用者は情報を素早く流し読みすることに慣れ、こうした習慣が長い文章をじっくり読み、複雑な内容を理解しようとする力や意欲を低下させた可能性があると説明した。
AIの利用と学業成績との関連も確認された。調査では、AIを「ほぼ毎日」利用する生徒の成績が、週に1、2回利用する生徒や、ほとんど利用しない生徒に比べて有意に低かった。ただ、OECDは、この結果だけでAIが学力低下を直接引き起こしたと断定することはできないと説明した。一方、AIを学習支援ツールとして適切に活用した場合には、好影響もみられた。
シュライヒャー局長は特に、生徒が自ら考える過程をAIに委ねることに警鐘を鳴らした。「AIがすべてを簡単にしてくれるなら、長期的には望ましくない」とし、「学習には努力が必要だ。学習が簡単なら、それは学習とは言えない」と述べた。
科学分野でも同様の問題がみられた。OECDの調査では、生徒の37%が科学的な推論よりも「常識」を優先すると回答した。シュライヒャー局長は、これについて「根拠に基づく事実確認を避ける、憂慮すべき兆候だ」と評価した。
OECDは、AIそのものを教育の敵と位置付けているわけではない。むしろ、AIをどのように使うかが重要だとの立場だ。シュライヒャー局長は、AIが生徒の宿題を代わりにこなすチャットボットにとどまるのではなく、生徒に問いを投げかけ、自ら答えを探していけるよう手助けする「ソクラテス式の学習ツール」として活用されるべきだと強調した。

