「1カ月で21.5%急騰」砂糖価格、2010年以来の上昇幅 なぜ今これほど高い?
EUの生産量は前年より19%減
インド・ブラジルもエルニーニョで収穫減
今年に入り、国際砂糖価格が20%以上急騰している。欧州の猛暑とエルニーニョ(海面温度の上昇)でサトウキビなどの生産量が減少する中、ブラジルとインドによるエタノール原料の利用拡大政策に伴う需要増が価格を押し上げた。

8日(現地時間)、米ニューヨークICE先物取引所によると、国際粗糖(砂糖)先物の期近物は2日、1ポンド当たり0.1870ドル(約29円)で取引を終えた。終値ベースで今年の最高値となり、年初来の上昇率は24.6%に達した。CNBCによると、砂糖価格は先月だけで21.5%急騰し、2010年10月以来最大の月間上昇率を記録した。
砂糖価格の急騰には、気候や政府政策など複数の要因が重なっている。国連食糧農業機関(FAO)は最近の報告書で「欧州連合(EU)の天候悪化によりサトウダイコンの収穫量が減少するとの見通しや、エルニーニョがアジアの主要生産国の生産見通しに及ぼす影響への懸念、インドによる粗糖の無関税輸入の発表などが価格急騰に反映された」と明らかにした。
主な要因の一つが、昨夏に欧州を襲った猛暑だ。世界的な分析会社バーチャートのウィリアム・オスナト氏は「欧州の猛暑でサトウダイコンの作柄が被害を受けたことが、短期的には最も大きな要因の一つだった」と説明した。欧州委員会によると、2026~2027年のEUの砂糖生産量は1,340万トンと、2025~2026年の1,660万トンから19%減少する見通しだ。
記録的な「スーパーエルニーニョ」への懸念も価格を押し上げる要因となっている。気候専門メディアのクライメイトブリンクは、太平洋の海水温偏差が11月に約3.9度まで上昇し、スーパーエルニーニョの基準となる2度を大幅に上回ると予測した。これに伴い、世界の砂糖輸出の70%以上を担うブラジル、インド、タイなどでは、干ばつによってサトウキビの収穫量が減少するとの見方が出ている。
ブラジルとインドのエタノール拡大政策が砂糖の供給を圧迫するとの分析もある。両国はエネルギー価格の上昇に対応するため、エタノールとガソリンを混ぜた「バイオ燃料」の使用を奨励している。製糖業者にとって砂糖ではなくエタノールを生産するメリットが大きくなり、砂糖の供給が減少する可能性がある。
こうした中、世界第2位の砂糖生産国であるインドは最近、粗糖100万トンの無関税輸入を認めた。予想を下回る生産量や季節的な需要増加などに対応し、国内供給を増やすためだ。砂糖の輸出を制限しているインドが輸入量まで増やせば、他国が確保できる量がさらに減少するとの懸念が出ている。

