「男性3人死亡」コカインと偽りフェンタニルを渡した39歳女 狙ったものとは

米ニューヨークで売春をしていた女性が、客の男性に薬物を摂取させて死亡させた事件で、殺人罪などの起訴内容を認めた。
米紙ニューヨーク・タイムズなど現地メディアの8日(現地時間)の報道によると、タビサ・バンドリック被告(39)は同日、ニューヨーク州の裁判所で、男性3人を死亡させた第2級殺人罪3件と、生存した別の男性に薬物で傷害を負わせた第2級暴行罪1件について、有罪を認めた。
バンドリック被告は、被害者と親しくなったり、関係を持ちかけたりして近づいた。その後、男性たちをアパートの一室などに誘い込み、薬物を渡していた。その薬物には、極めて強力な合成オピオイドのフェンタニルが混ぜられていた。
2023年4月から2024年2月にかけて、被害者にフェンタニル入りの薬物を渡し、意識を失わせる手口で犯行を重ねていたことが明らかになった。
最初の犯行は2023年4月30日に起きた。バンドリック被告が被害者に薬物の使用を促したとされる。
2024年2月にもマンハッタン北部で同様の手口による犯行があり、防犯カメラの映像解析などで犯行時の様子が確認された。一部の犯行では、薬物をコカインだと偽って被害者に渡していた。

犯行の目的は、被害者の金品を奪うことだった。バンドリック被告は、被害者が薬物を摂取して意識を失うと、その隙に現金や携帯電話、靴、衣服などを盗み、現場を立ち去っていた。検察によると、被害者が薬物によって重篤な状態に陥っていたにもかかわらず、助けを呼んだり、救助を試みたりすることはなかったという。
フェンタニルは極めて強力な合成オピオイドで、過剰に摂取すると呼吸が抑制され、死に至る恐れがある。
警察は捜査の過程で、被害者の所持品からバンドリック被告につながる重要な手掛かりを得たとされる。
2024年3月に同被告の自宅アパートを捜索した際には、被害者のものと確認されたスニーカー4足を含め、被害者に関係する複数の品物が証拠として押収された。
マンハッタンのアルビン・ブラッグ地区検事は、バンドリック被告の行動について、被害者の命に対する極めて無関心な姿勢を示すものだと非難した。
一方、被害者全員が死亡したわけではない。死亡した男性3人とは別に、フェンタニル入りの薬物を摂取した男性1人は一命を取り留めた。ただ、薬物による傷害を負っており、この男性に対する行為についても、バンドリック被告は第2級暴行罪で起訴され、今回、有罪を認めた。
現地メディアによると、量刑の言い渡しは10月6日に予定されている。合意された量刑に基づき、少なくとも27年間は仮釈放の対象とならない終身刑が言い渡される見通しだ。27年が経過しても、仮釈放が認められなければ服役が続く。

