シタデルが経営難のAIファンド資産を買収、1か月で8割超を売却し巨額利益か
シタデル、シチュエーショナル・アウェアネスの資産を買収
約100件のブロック取引で40億ドル超を売却
AI関連株が急反発…シタデル、相当な利益を確保

米ヘッジファンド運用会社のシタデルが、経営難に陥った人工知能(AI)特化型ヘッジファンドから買い取った株式資産の80%以上を、わずか1か月で売却し、相当な利益を上げたとみられている。40億ドル(約6,356憶7,900万円)を超えるブロック取引(証券取引所の取引時間外で売り出されるお取引)を100件近く実施した結果だ。
ブルームバーグは23日、21日(現地時間)に確認した投資家向け書簡を引用し、シタデルがシチュエーショナル・アウェアネス(SA)から取得した株式ポートフォリオの80%以上を売却したと報じた。シタデル創業者のケネス・グリフィン氏は書簡で「ここ数週間で、市場価値にして40億ドルを超えるブロック取引を100件近く完了した」とし、「10銘柄では今年最大規模のブロック取引になった」と明らかにした。
シタデルは7月末、追加証拠金を求めるマージンコールに直面していたシチュエーショナル・アウェアネスから株式を買い取る契約を結んだ。レオポルド・アッシェンブレナー氏が率いる同ヘッジファンドは、シタデルへの株式売却後、経営を安定させた。
シチュエーショナル・アウェアネスは設立からわずか2年で200億ドル(約3兆1,800億円)を超える資産を集めたが、7月、AIへの懐疑論が広がりハイテク株が急落したことで巨額の損失を被った。その後、アッシェンブレナー氏は保有資産の大半を約10%割り引いた価格でシタデルに売却した。同ファンドは7月、株式ポートフォリオの価値が約67%(300億ドル・約4兆7,700億円)減少したと伝えられている。

グリフィン氏は、交渉に至った経緯についても書簡で明らかにした。彼は「7月29日、シチュエーショナル・アウェアネスと、同社が保有する資産の相当部分を取得するための協議を始めた」とし、「この取引は相手側の財務基盤を強化し、テールリスクを軽減することを目的としたものだった」と説明した。さらに「数時間のうちに、我々のチームが同社のグローバルポートフォリオを分析し、価格を算定した」と付け加えた。
この取引は、シチュエーショナル・アウェアネスの経営破綻への懸念から動揺していた市場で、ハイテク株の安堵感による反発を後押しした。英フィナンシャル・タイムズ(FT)は、わずか3週間で数十億ドル規模の株式売却が行われたことから、シタデルが相当な利益を確保した上でポジションを解消した可能性が高いと伝えた。
CNBCは「シタデルがシチュエーショナル・アウェアネスの株式を買い取った後、AI関連株は反発した」と評価した。シタデルが取得した株式を市場で一気に売却しなかったことで、投資家心理が急速に改善したとの見方だ。
