トランプ氏、連日「AI開発減速論」を猛批判…「喜ぶのは中国だけ」
米中のAI開発競争「AIで勝つ者が勝者」
「唯一の歯止めはIQの高い大統領…米国にはいる」
ヴァンス氏「AI規制強化の要請、トロイの木馬のよう」

ドナルド・トランプ米大統領は、人工知能(AI)業界で主張されている「AI開発減速論」を連日、激しく批判している。AIを巡り、米国と中国がかつての米ソによる核開発競争さながらの熾烈な競争を繰り広げる中、米国が開発のペースを落とせば、最終的にあらゆる分野で中国に後れを取る可能性があるとの不安をにじませた発言との見方が出ている。
米NBCなどによると、トランプ大統領は14日(現地時間)、自身のSNSトゥルース・ソーシャルで「AIとデータセンターを標的にした病的な陰謀論があり、これを喜ぶ唯一の国は中国だ」と述べた。さらに「AIで勝つ者が勝者だ。われわれは中国やその他すべての国をリードしており、今後もそうあり続ける」とし、「陰謀論者、反逆者、裏切り者、情報漏洩者たちよ、気をつけろ」と付け加えた。
AI開発減速論は12日、ダリオ・アモデイ米アンソロピック最高経営責任者(CEO)が「AIモデルの性能向上のペースを落とすべきだ」と主張したことをきっかけに浮上した。サム・アルトマン米OpenAI CEOやイーロン・マスク米テスラCEOらもAI開発のペースを調整すべきだと主張し、同調した。このほか、アンソロピックやGoogleの研究者らは、AIが人間の制御から外れて人類滅亡を招く可能性があるとして、相次いで辞表を提出したこともある。
政界ではバラク・オバマ元米大統領も議論に加わり、ハキーム・ジェフリーズ米下院民主党院内総務は15日の議員総会でこの問題を議論すると明らかにした。11月の中間選挙を前に、各州で住民の反対に直面しているAIデータセンターの建設問題とともに、主要な争点となる可能性が高い。
トランプ大統領は政府によるAI規制について「AIに必要な唯一のコントロール、あるいは安全装置は、強く賢い(高いIQを持つ)大統領であり、米国にはまさにそのような大統領がいる」と主張した。続けて、これまで政府と大小さまざまな対立を繰り返してきたアモデイCEOを念頭に、「完璧な小さな天使を装っている」と非難した。
さらに、米政府はアモデイCEOのようなAI業界関係者が「悪事を働いたり、悪事につながりかねないことをしたりするのを阻止してきたし、今後もそうする」とし、「われわれはすでに、これらの企業に対して刑事・規制面で強大な権限を持っている」と強調した。
トランプ大統領は別の投稿で「AIが世界を支配し、人類を破壊し、そのほかあらゆる悪事を働くという主張はでっち上げ(HOAX)だ」と批判した。また、「中国の習近平国家主席はたった今、中国がAIやその未来を妨げるいかなる措置も取らないと発表した」と伝えた。
さらに「AIとデータセンターは歴史上最大の経済発展の原動力になる」とし、「石油、金、ダイヤモンド、さらにはインターネットをも上回る規模だ。私の任期中、いかに巧妙に立ち回る破壊勢力であっても、これを阻止することはできない」と主張した。
J・D・ヴァンス米副大統領も同日、カンザス州訪問中に記者団に対し、「数多くの最先端AI技術企業が政府のもとにやって来て、自分たちを規制してほしいと懇願しているというのは、やや奇妙に感じる」と述べ、「私には少しトロイの木馬のように思える」と語った。
ヴァンス副大統領の「トロイの木馬」との発言は、市場への参入障壁を高める政府の新たな規制によって利益を得る可能性がある既存のAI大手企業を批判する趣旨とみられる。ヴァンス副大統領は続けて、「トランプ大統領がこれまで一貫して述べてきたもう一つの点は、中国が米国を相手に長期的なAI競争を繰り広げているということだ」とし、「米国は賢明に対応しなければならないが、常に先頭を走り続けなければならない」と強調した。
