
スマートフォンで車両をリモート操作し、リアルタイムで車両の状態を確認するコネクテッドカーの普及が加速するなか、個人情報の収集をめぐる問題も新たな課題として浮上してきた。便利な機能の裏側では、ドライバーの位置情報や運転習慣、車両の利用パターンなど、さまざまなデータが収集されているためだ。
現在発売されている新車のほとんどは、スマートフォン連動サービスやパーソナライズ機能を通じて、さまざまな個人情報を収集している。ただ、メーカーごとのプライバシーポリシーは内容が複雑で、消費者がどのデータが収集・利用されているかを正確に把握しにくいのが現状だ。

一部のメーカーは収集したデータを広告会社や保険会社など外部企業と共有することもある。GMは消費者への十分な通知と同意なく、位置情報や運転挙動データを第三者に販売していたとして、FTCから20年間の行為制限命令を受けた(2026年1月確定)。
プライバシー保護団体も懸念を示している。モジラ・ファウンデーションは、プライバシー保護の観点から自動車を最も問題の多い製品カテゴリの一つに挙げており、電子フロンティア財団(EFF)も、車両データの行き先や利用実態を消費者が把握しにくい点を問題視している。

もっとも、消費者が自分のデータを管理する手段がないわけではない。多くのメーカーはプライバシー設定ページから、データ共有の拒否や利用制限、削除申請などに対応しており、一部のメーカーはスマートフォンアプリから設定変更にも対応している。
ただ、データ収集を制限した場合、リモートスタートや車両位置確認、緊急時のサポートサービスなど、一部のコネクテッド機能が使用できなくなることがある。

専門家は、車両を売却・返却する前にインフォテインメントシステムを初期化(工場出荷時の状態にリセット)し、スマートフォンやアプリとの連動を解除するよう推奨している。アカウント削除を検討することも選択肢の一つだ。
車両がもはや単なる移動手段ではなく、大量の個人情報を保持するデジタルデバイスへと変貌を遂げた今、消費者もデータの活用実態に関心を持ち、積極的に管理に取り組む必要があるとされている。











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