
中古車が新車より高値で取引される異例の現象が、米国の自動車市場で起きている。代表例として挙げられているのが、トヨタ「RAV4ハイブリッド」だ。一部のモデルは、新車価格を上回る水準で取引されているという。
最近の米国では、走行距離の少ないRAV4ハイブリッドの中古車の一部が、同程度の仕様を持つ2026年型の新車より高く取引されるケースが出ている。通常、車は納車された時点から価値が下がり始めるが、RAV4ハイブリッドでは中古車価格が新車価格を上回る逆転現象が起きている。

背景には、複数の要因が重なっているとみられる。まず、米国でガソリン価格の高止まりが続く中、燃費性能に優れたハイブリッド車への需要が大きく伸びていることがある。完全な電気自動車への乗り換えにはまだ踏み切れない消費者にとって、ハイブリッド車は充電の手間を気にせず燃料代を抑えられる現実的な選択肢となっている。
価格上昇のもう一つの要因は、供給不足だ。トヨタが6代目RAV4の生産体制へ移行する中で、新車の供給が一時的に細り、米国ではRAV4ハイブリッドの在庫がほぼ底をついた状態とされている。その影響で、一部地域では納車待ちも発生している。

新車をすぐに手に入れにくくなったことで、消費者の関心は自然と中古車市場に向かっている。リース返却車や下取り車、試乗車など、比較的状態の良い車両が次々と売れていく中、中古車価格も押し上げられている。一部では、新車価格を超える水準で取引されるケースもある。
ただし、この状況が長く続くとは限らないとの見方もある。トヨタは新型RAV4の生産量を段階的に増やしており、在庫状況も順次改善するとみられている。供給が正常化すれば、新車と中古車の価格も落ち着く可能性が高い。

それでも、当面は高値傾向が続くとの分析が優勢だ。ガソリン価格への負担感が残るうえ、ハイブリッド車への人気も続いているため、需要が供給を上回る状況はすぐには解消されにくいとの見方が出ている。











コメント0