「幼少期から”勝ち組”教育」富裕層家庭が注目する金融リテラシー競争
中国で小学生対象の金融キャンプが流行
投資・起業・資産管理などを教育

中国で小学生を対象とした高額な金融リテラシー教育キャンプが人気を集めている。
香港紙サウス・チャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)が2日に報じたところによると、中国では近年、金融リテラシーを意味する「FQ(Financial Quotient)」と呼ばれる能力の向上を掲げた夏休みキャンプが保護者の間で注目されている。予約が数カ月前に埋まるケースもあり、子どもたちに投資や起業、資産管理などを教え、「小さなウォーレン・バフェット」に育てることをうたっている。
こうした金融キャンプは、ここ2年で急増した。開催期間は通常7~10日間で、参加費は少なくとも1万2800元(約29万9,000円)に上る。決して安くないにもかかわらず、子どもに早くから金銭感覚を身に付けさせたいと考える保護者の関心は高く、一部のキャンプでは数カ月前に定員に達するという。
キャンプでは、お金の仕組みや消費習慣に加え、投資や起業、資産管理などを体験型のプログラムを通じて学ぶ。参加した児童は、事業計画書の作成や模擬投資に取り組み、チームでの課題を通じて収益を上げる仕組みを学ぶこともある。運営側は、こうした教育を通じて子どもが金融リテラシーを身に付け、「経済面で優位に立てる」と宣伝している。
教育現場では、「貧困は状況ではなく、考え方の問題だ」「幼い頃は幼少期には親の負担でも、成長すれば親の資産になる」といった刺激的なスローガンも掲げられ、経済的な成功の重要性が強調されている。
人気の高まりを受け、保護者からはSNS上で「自分たちの地域でも開催されるのか」「申し込みはいつ始まるのか」といった問い合わせが相次いでいる。定員締め切りに備え、夏休みが始まる数カ月前から申し込む家庭もあるという。
一方で、過熱する早期教育競争をさらに加速させるとの懸念も出ている。幼い頃から富や成功を過度に重視する教育は、子どもに強いプレッシャーを与えかねないとの指摘だ。
これに対し、保護者からは、学校で金融教育を受ける機会が十分にない以上、子どもが経済の仕組みを理解し、お金を管理する力を早いうちから身に付けることが重要だとの声も上がっている。
