国債費36.6兆円、1年で5.3兆円増 金利上昇でなぜここまで膨らむ?
国債費、過去最大の36兆6,000億円に 予算概算要求、総額130兆円超の見通し 長期金利上昇で財政負担が増大

政府債務がすでに世界でも最高水準にある日本で、政府の拡張的な財政運営に長期金利の上昇が重なり、財政状況がさらに悪化するとの懸念が高まっている。
国債費、過去最大の36兆6,000億円に
23日付の日本経済新聞によると、財務省は2027年度(2027年4月~2028年3月)予算の概算要求で、国債費として過去最大となる36兆6,000億円を計上する方針だ。
2026年度当初予算の国債費に比べて5兆3,000億円、17%増える水準で、増加率は過去20年間で最大となる。国債の利払い費を算定する際の想定金利を、2026年度予算の3%から3.8%に引き上げることが大きく影響している。
21日付の共同通信によると、2027年度の予算概算要求総額も、前年度の122兆円を上回る130兆円超となる見通しだ。新たな成長投資枠に上限を設けていないことに加え、国債の利払い負担も急増しており、4年連続で過去最大を更新する見込みだ。
高市早苗首相は今回の予算編成を「責任ある積極財政元年」と位置付けている。一方、具体的な金額を示さない「事項要求」も多く含まれており、最終的な予算規模はさらに膨らむ可能性があるとの指摘も出ている。
来年度予算の編成に伴って新たに必要となる財源は10兆円を超えると見込まれる。一方、内閣府の試算では、2027年度の税収増加額は6兆8,000億円にとどまる見通しで、財源の確保は容易ではない。
税収だけでは歳出を賄えず、不足分を国債発行などの借金で補う財政運営が続くとの懸念も高まっている。
長期金利上昇、財政悪化の悪循環に懸念
18日の国内債券市場では、10年物国債の利回りが2.945%まで上昇し、約30年ぶりの高水準となった。長期金利は3%台に迫っている。日本経済新聞は、低金利で発行された国債が満期を迎え、高い金利で借り換えられれば、利払い負担がさらに増える可能性があると指摘した。
財政悪化が金利を押し上げ、金利上昇が国債費をさらに膨らませるという悪循環に陥る懸念も出ている。日本の政府債務残高は2025年、GDP比204.4%に達し、主要先進国の中で最も高い水準となった。
さらに、原油や原材料価格の上昇が生活関連商品の価格に波及する「ナフサフレーション」も重なり、消費者物価の伸び率は9か月ぶりに拡大した。
21日(現地時間)のフィナンシャル・タイムズ(FT)によると、日本のコアコアCPI(生鮮食品とエネルギーを除く消費者物価指数)は7月に前年同月比1.9%上昇し、伸び率が9か月ぶりに拡大した。これを受け、日本銀行が9月の金融政策決定会合で政策金利を1.25%に引き上げるとの観測も強まっている。

