「スポーツカーに負けたくなかった」競泳エース本多灯、危険運転で有罪判決
拘禁刑1年・執行猶予3年、「厳粛に受け止める」…愛知・名古屋アジア大会も出場辞退

東京五輪銀メダリストで、日本競泳界を代表する本多灯(24)が、危険運転致傷事件で拘禁刑の執行猶予付き判決を言い渡された。本多はこの件を受け、19日に開幕する2026年愛知・名古屋アジア大会への出場を辞退した。
朝日新聞など現地メディアによると、東京都内で乗用車を運転中、大幅な速度超過でセンターラインを越え、対向車に衝突したとして、危険運転致傷の罪で起訴された本多は、9日に東京地裁立川支部で行われた裁判で、拘禁刑1年、執行猶予3年の判決を言い渡された。
本多は2025年11月21日午前8時30分ごろ、東京都多摩市で出勤途中、制限速度30キロの道路を時速88~108キロで走行し、センターラインを越えて対向車と衝突した。この事故で、対向車を運転していた60代の男性が胸骨を骨折するなどのけがを負った。
本多は検察の取り調べに対し、「前を走るスポーツカーに『負けたくない』と思い、速度を上げた」と供述したと伝えられている。
これに対し、検察側は「自己中心的な理由で危険かつ無謀な運転をしており、罪質が悪い」として拘禁刑1年を求刑した。本多の弁護側は公訴事実を争わず、本多が反省していることなどを理由に、執行猶予付きの判決を求めた。
中島経太裁判官は「制限速度を大幅に超過したことは極めて危険かつ無謀だ。常習性があるとまではいえないものの、罪質は悪い」としつつも、「本多が反省する態度を見せており、国際大会への出場を辞退するなど一定の社会的制裁を受けた点を考慮した」と量刑理由を説明した。
中島裁判官は本多に「反省することが前提だが、再び活躍する姿を応援できることを願っている。再起を期待する」とも述べた。本多は判決が言い渡される間、静かに聞いていたと伝えられている。
東京五輪の競泳男子200メートルバタフライ銀メダリストである本多は、日本競泳界を代表する選手だ。2024年世界水泳選手権の男子200メートルバタフライでは金メダルを獲得した。世界選手権の男子200メートルバタフライでアジア選手が優勝したのは本多が初めてだ。
本多は2026年、パンパシフィック水泳選手権と愛知・名古屋アジア大会の代表に選出されたが、今回の事件を受けて出場を辞退した。
日本水泳連盟は近日中に倫理委員会を開き、本多の処分について審議する予定だ。連盟は「本連盟の登録競技者に有罪判決が言い渡されたことを極めて重く受け止めている」とし、「このような事態が二度と繰り返されることのないよう、再発防止と信頼回復に全力で取り組む」と述べた。
本多は判決後、自身の「Instagram」を通じて「改めて今回の事故でけがをされた被害者の方に、心から深くお詫び申し上げる」とし、「被害者のご家族にも多大なご心配とご負担をおかけしたことについて、重ねてお詫び申し上げる」と述べた。
本多は「今回の判決を受け、私が犯した行為の重大さとその責任について厳粛に受け止めている」とし、「選手生活を続ける中で本当に多くの方々から支援と応援をいただいていたにもかかわらず、その信頼を損なう行為をしてしまった」と語った。
さらに、「日本水泳連盟と所属チームで決定される今後の措置についても謙虚に受け止める」とし、「今回のことを決して忘れず、今後も自分の行動と責任に常に向き合い、二度とこのようなことが起こらないよう、日々の行動を改めていく」と強調した。
