中国のR&D投資97兆円、世界1位に…45年ぶり米国を逆転
前年比13%増、米国は6.7%増
トップ1%論文・論文総数で中国が1位
米国の半導体輸出規制が背景か

中国の研究開発(R&D)費が史上初めて米国を上回り、世界1位となった。米国が1位の座を明け渡すのは、1981年の調査開始以来45年ぶりとなる。
9日、文部科学省傘下の科学技術・学術政策研究所が発表した「科学技術指標2026」によると、2024年の中国のR&D費は97兆1,000億円で、前年比13.1%増加した。一方、米国は6.7%増の95兆3,000億円だった。R&D費は、政府などの公的部門と民間部門を合わせた金額だ。
中国では、企業による投資がR&D支出の拡大をけん引した。中国企業のR&D支出は13%増加し、特にコンピューター、電子・光学製品の製造業で増加幅が最も大きかった。米国が2022年以降、先端半導体の輸出規制を強化したことを受け、中国が技術の自立に向けて国内でのR&D投資を増やした結果だとの分析が出ている。

論文の指標でも中国が米国を上回った。中国は論文総数とトップ10%論文、トップ1%論文のいずれでも1位となり、「量と質」の両面で米国を上回った。論文数は中国が8万4,392件で全体の40.6%を占めて1位となり、米国が2万9,911件(14.4%)で続いた。
米国は依然としてトップ1%論文などで強みを見せているものの、中国との差が縮小しているほか、一部の分野では中国に逆転される動きもみられた。
中国のR&D費が世界1位となったことは、単なる規模の優位にとどまらず、半導体、人工知能(AI)、量子技術、宇宙などの戦略技術分野で、米国との技術覇権競争が「投資競争」から「成果競争」の段階に移りつつあることを示している。
中国、米国に続いて、日本のR&D費は前年比8.4%増の22兆1,000億円で3位となった。
経済規模に対するR&D投資の水準では、4か国・地域(EUは1地域として集計)を対象に、国内総生産(GDP)に占めるR&D費の割合を調べたところ、日本は3.44%だった。


