トランプ氏のSNS投稿を有料で先行提供 メディア団体などが提訴
トランプ・メディアの「トゥルースAPI」に波紋…市場を動かす投稿をミリ秒単位で提供
メディア・非営利団体「政府情報で私益追求」…トランプ大統領を提訴

米国のドナルド・トランプ大統領が、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」への投稿を一般公開する前に有料契約者へ先行提供するサービスを巡り、提訴された。12日(現地時間)のCNBCによると、メディア機関の「インターセプト」と非営利団体「報道の自由財団」は同日、ニューヨーク・マンハッタンの連邦地裁にトランプ大統領らを相手取り訴訟を起こしたという。
原告側は訴状で「トランプ大統領は、自らが所有するSNSプラットフォーム『トゥルース・ソーシャル』で政府の公式発表を事前に提供する見返りとして、月額10万ドル(約1,594万円)を受け取っている」とし、「この仕組みは異例かつ腐敗したもので、憲法にも違反する」と主張した。
問題になっているのは、トゥルース・ソーシャルの親会社トランプ・メディアが7月開始した「トゥルースAPI」サービスだ。月額最大10万ドルを支払う顧客に対し、トランプ大統領をはじめとする主要アカウントの投稿を一般公開に先駆けて提供する。
原告側は、トランプ大統領が自身の企業に料金を支払う顧客に対し、市場を動かし得る政府情報を先行して提供することで、金銭的な利益を得る可能性があると指摘した。特に、トランプ大統領のトゥルース・ソーシャルへの投稿が株式や債券、外国為替などの金融市場に影響を及ぼすケースが少なくないことから、議論が広がっている。
今回の訴訟では、トランプ大統領のほか、同氏に代わってトゥルース・ソーシャルに投稿しているとされる大統領補佐官のナタリー・ハープ氏、ダン・スカビーノ大統領次席補佐官、大統領府やホワイトハウス事務局なども被告として名を連ねた。
一方、トランプ・メディアのケビン・マクガーンCEOは10日の決算説明会で、トゥルースAPIについて「プラットフォーム上の主要アカウントによる公開投稿をミリ秒単位で提供する機械可読フィードだ」と説明した。同氏は「顧客は投稿が一般公開されるよりわずかに早く受け取ることができる」とし、これまで10件以上の契約を締結しており、契約額は月額6万~10万ドル(約956万3,000円~1,594万円)程度だと明らかにした。
トランプ・メディアは、ハイパースケーラーをはじめとする大手メディアや大規模言語モデル(LLM)の開発企業ともサービス提供に向けた協議を進めている。今後、ニュースのフィードや金融データの端末、専門出版物などにもサービスを拡大する計画だ。
