氷河と岩盤の崩落で大洪水、ネパール・チベットの集落を直撃

ネパールのヒマラヤ山岳地帯で発生した大規模な洪水により、死者は359人に急増した。行方不明者も900人を超え、人的被害が急速に拡大している(27日時点)。
27日(現地時間)、ネパールの現地メディアOnline KhabarやAFP通信、英BBCなどによると、ネパール警察は、前日に北部バグマティ州一帯を襲った大規模な洪水により、この日午後までに359人が死亡し、73人が負傷したと明らかにしたという。
捜索活動が本格化する中、バグマティ州各地では遺体が相次いで発見された。前日に一時157人と集計されていた死者は、わずか1日で2倍以上に急増した。
この日、バグマティ州のトリシュリ川付近では、行方不明になっていたインド人観光客100人と中国人労働者25人の遺体が相次いで発見された。
ネパール警察のアビ・ナラヤン・カフレ報道官は「捜索を再開しており、今後さらに多くの遺体が収容されると予想している。死者も増え続けるだろう」と述べた。さらに「ここ数時間で外国人27人を含む445人を救助した」と明らかにした。
行方不明者も急増している。前日に484人だった行方不明者は、追加の届け出が相次ぎ、わずか1日で910人に増えた。このうち外国人は517人で、ネパール人も200人を超えると集計されている。
行方不明になっている外国人は、インド、米国、英国、オーストラリア、マレーシア、イタリア、ウクライナなど30カ国余りの出身と伝えられている。
被害は国境を越えて中国にも広がった。ネパールと国境を接する中国チベット自治区シガツェ市ギーロン県でも、今回の洪水と関連したとみられる地滑りが発生し、3人が死亡、558人が行方不明となった。行方不明者のうち260人は外国人だ。
ネパールとチベットの行方不明者を合わせると、1,400人を超える。
現地のインフラ被害も甚大だ。ネパール国家災害リスク軽減・管理庁によると、今回の洪水で橋80本と総延長40kmに及ぶ道路が損壊した。警察官28人と軍人57人など、救助や治安維持に当たる要員85人も行方不明となっている。
現在、約17,000人が救助活動に投入されており、これまでに約1,500人が救助された。
ネパール赤十字社は、一部地域では村全体が壊滅し、道路や橋が寸断されたことで、外部と完全に孤立している場所もあると伝えた。
今回の大洪水の原因として、ヒマラヤ山脈で発生した大規模な氷河崩壊と岩石崩落が指摘されている。
専門家は、地球温暖化によってヒマラヤ地域の氷河が急速に融解する中、こうした突発的な洪水が発生するリスクも今後さらに高まる可能性があると警告している。


