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2026年8月31日(月) 東京 --

観光客の税金でクマ駆除?日本の出国税引き上げに批判

引用:連合ニュース
引用:連合ニュース

日本政府が外国人観光客の利便性向上などを名目に引き上げた出国税が、当初の趣旨とはかけ離れた分野にも使われているとの指摘が出ている。クマの捕獲や桜の木の害虫駆除、文化財関連施設の整備など、観光客との直接的な関連性が不明確な事業に、外国人が納めた税金が投入されているという。

24日(現地時間)の朝日新聞によると、日本政府は7月1日から出国税を従来の1,000円から3,000円に引き上げた。税率が一度に3倍になったことで、政府は今年、この税目から約1,300億円の税収を確保する見込みだ。前年より約810億円増える計算になる。

出国税は、日本を出国する人であれば国籍にかかわらず納めなければならない。ただ、日本人の負担を軽減するため、政府は日本人から徴収した分に相当する164億円を活用し、パスポートの発行手数料を引き下げた。そのため、パスポート手数料の引き下げに充てられた分を除くと、約650億円の追加財源は、実質的に外国人観光客が主に負担する構造となっている。

日本政府は、引き上げによって増えた税収を、観光客の急増に伴う地域の混雑問題の解消や観光競争力の向上などに活用する方針だ。しかし、実際の予算には観光振興との直接的な関係が見えにくい事業も含まれており、議論が広がっている。

特に目立つのが、野生のクマ対策だ。日本政府は今年から、クマの捕獲や個体数、生態系の調査などに国際観光旅客税の財源を充てている。事業費全体62億円のうち、60億円がこの税金で賄われる。

クマの出没や人身被害は、観光客だけでなく日本の住民の安全にも関わる問題だ。これについて環境省は、海外からの訪問客もクマによる被害を受ける可能性があるため、観光客にも関連事業の恩恵が及ぶとの考えを示している。

桜の木を食害する外来害虫の防除にも同じ財源が使われる。日本各地では、桜などの樹木を食害する外来種「クビアカツヤカミキリ」による被害が拡大している。日本政府は、この対策に必要な6億円を全額、出国税で賄うことにした。環境省は、多くの外国人観光客が日本の桜を観賞することを理由として挙げている。

文化分野にも出国税が活用される。国宝や重要文化財の修復と専門人材の育成を目的とする国立文化財修理センターの設計費をはじめ、漫画原稿などを保存するメディア芸術ナショナルセンターの整備費、高松塚古墳の壁画を展示する施設の設計費などが対象となっている。

国際観光旅客税は、法律上、国際観光の振興や旅行環境の改善など、特定の目的に使うことが定められた目的税としての性格を持つ。これまで、クマによる被害への対応のように観光との直接的な関係が薄い事業は、所得税や法人税などの一般財源で賄われてきた。しかし、今回の税率引き上げを機に、こうした事業にも出国税の財源が充てられるようになった。

日本政府内でも、こうした財源の運用をめぐって懸念の声が出ているという。朝日新聞は財務省関係者の話として、教育費の負担軽減やガソリン関連税制の見直しなどで財政需要が増えている一方、十分な財源を確保できておらず、出国税の増収分を他の分野に振り向けている側面があると報じた。

専門家からも疑問の声が上がっている。明治大学の田中秀明教授は、国際観光旅客税の使途は法律上、観光振興と関連する分野に限定されていると指摘し、クマ被害対策や桜の害虫対策まで含めるのは、法律の趣旨を過度に広く解釈したものだとの見解を示した。

特に、外国人納税者は日本の選挙で投票権を行使できないことも、議論の背景となっている。田中教授は、日本国民が負担すべき費用を外国人観光客が納めた税金で補填することが適切なのか、検討する必要があると強調した。

朝日新聞は、今回の問題が単に観光客に課される税金の使途の妥当性をめぐる問題にとどまらないと指摘している。日本政府が財政負担の一部を外国人に転嫁する形で税収を確保しているとの批判につながる可能性があるという。

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