政府、ホルムズ海峡に依存しない原油調達へ 代替パイプライン支援
日経「開発資金を支援、技術協力も提供」

政府が、ホルムズ海峡を通過せずに原油を調達できるルートを確保するため、代替パイプラインの建設を支援すると、26日の日本経済新聞(日経)が報じた。同紙によると、高市早苗首相は同日、「グリーントランスフォーメーション(GX)」実行会議で関連する総合パッケージを発表する予定だという。
今回の総合パッケージは、原油の特定ルートへの依存度低減、エネルギー自給率の向上、人工知能(AI)時代のエネルギー需給の安定化、資源供給の枠組み「パワーアジア」を通じたエネルギー面での連携強化の4本柱で構成する。特にパッケージには、中東諸国がホルムズ海峡を通過しないルートにパイプラインを建設できるよう支援する方針が盛り込まれた。開発資金を支援し、技術協力を提供することを想定している。
政府は、エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)を通じ、企業などが参加する開発事業者も支援する方針だ。また、ホルムズ海峡を経由しない代替ルートを通じて原油を調達する石油元売り会社などに対し、必要となる輸送費を政府が交付金の形で支援する制度を新設する。
中東情勢の悪化に伴う保険上の問題にも政府が直接対応する。国内の損害保険会社が海外の保険会社と再保険契約を結べない場合、政府が保険金を代わりに確保する制度を導入することもパッケージに明記した。政府は必要に応じて、今秋の臨時国会に関連法案を提出する予定だ。
政府は昨年、閣議決定した「エネルギー基本計画」に基づき、中長期的なエネルギー政策を進めてきた。米国とイランの戦争でホルムズ海峡を巡る緊張が高まるなか、日本のエネルギー調達構造が抱える脆弱性が改めて浮き彫りになった。これを受け、政府はホルムズ海峡に依存しない原油調達ルートの確保などを通じ、エネルギー供給網の強化に乗り出していると同紙は指摘した。
