トランプ氏、カナダ産自動車・鉄鋼に50%関税へ…米加協議決裂で対立深まる

米国とカナダの貿易交渉が決裂する中、米国のドナルド・トランプ大統領は24日、SNS「トゥルース・ソーシャル」で、カナダ産の自動車や自動車部品、鉄鋼に対する関税を来年1月から50%に引き上げると明らかにした。トランプ大統領は「米国は常にカナダよりはるかに大きく、豊かで、強い国であり続ける」とし、「米国なしでカナダは生き残れない」と述べた。両国は21日に貿易交渉を行ったものの合意に至らず、交渉決裂の責任を互いに押し付けている。カナダは米トランプ政権による50%の関税に対抗し、一部の米国製品に報復関税を課す準備を進めている。
トランプ大統領は同日、「カナダを今後、米国の一つの州のように扱うことはない」とし、「貿易をはじめ、様々な面で最も付き合いにくい国の一つだ。我々はカナダを必要としていないが、カナダは米国を必要としている」と述べた。米国のJD・ヴァンス副大統領は「カナダのマーク・カーニー首相に明確かつ強いメッセージを送る必要がある」とし、「米国を利用するのはもう終わりにすべきだ。我々は貿易政策に公平さを求めている」と語った。通商政策を担う米通商代表部(USTR)のジェイミソン・グリア代表は「我々はカナダに対し、他のどの国よりも有利な条件で米国市場に参入できるよう提案した。しかし、カナダはさらなる譲歩を求めた。我々にそれを受け入れる用意はなかった」と述べた。
米国のスコット・ベッセント財務長官は記者会見で、「大統領はカナダが交渉のテーブルに着き、誠意を持って交渉することを望んでいると思う。しかし残念ながら、カーニー首相は反米的な主張を掲げて政権を握った」と述べた。その上で、「非常に良い条件を提示されたにもかかわらず、このような決断をしたのが自分自身のためなのか、自由党のためなのか、それともカナダ国民のためなのか、自問すべきだ」と語った。
カーニー首相が今回の対立を「米国の裏切り」に位置付け、米トランプ政権との対決姿勢を鮮明にしている背景には、国内政治上の有利に働くとの判断もあるとみられる。トランプ大統領の側近である米国のピーター・ナバロ大統領上級顧問(貿易・製造業担当)はポッドキャストで、「カーニー首相はトランプ大統領に強硬な発言をするたびに支持を得るが、その代償はカナダ国民の経済に転嫁される」とし、「それを強さであるかのように見せているが、危険な道だ」と指摘した。
また、カーニー首相が今年初めのダボス会議で「中堅国の連携」構想を提唱したことについて、米国のエルブリッジ・コルビー国防次官(政策担当)は最近、「米国を排除した中堅国の同盟は、非現実的で無益な試みだ」とし、「幻想を捨てるよう勧める」と警告した。カーニー首相は中国との関係拡大も模索しているが、米外交問題評議会(CFR)のマイク・フロマン会長は、「米トランプ政権はカナダだけでなく他国にも圧力をかけ、中国に対する共通のアプローチを取るよう求めているが、カーニー首相はそれが他国と関係を築く主権に反すると指摘した」との見方を示した。米民主党のチャック・シューマー院内総務はSNSの「X(旧Twitter)」で、カナダとの貿易摩擦について「複数の州の家庭や製造業者に打撃を与える」と懸念を示した。



