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2026年8月21日(金) 東京 --

ホルムズ再開なら「勝利宣言」も…トランプ氏、イラン政策を軍事圧力から経済圧力へ

米関係者「トランプ大統領、最近はホルムズ海峡問題に注力」

11月の中間選挙控え、海峡開放だけで「勝利宣言」か
トランプ大統領、イランの強硬姿勢に「低強度の対応をしている」

引用:depositphotos*この画像は記事の内容と一切関係ありません

最近、イランとの終戦交渉が難航しているドナルド・トランプ米大統領が、ひとまずホルムズ海峡をめぐる問題さえ解決すれば、「勝利宣言」をして戦争から手を引くとの見方が出ている。関係者らは、トランプ大統領が11月の中間選挙を前に、イランの非核化を巡る合意を見送る可能性もあるとみている。

選挙迫る中、経済に直結するホルムズ海峡に注力

「ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)」は9日(現地時間)、関係者の話として、トランプ大統領がここ数週間、ホルムズ海峡の開放を前提に勝利宣言をするための布石を打ってきたと報じた。トランプ大統領は7日、ソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」に、「ドナルド・トランプがイラン戦争に勝利した」と題する軍事専門誌のコラムへのリンクを共有した。関係者によると、ホワイトハウスは現在、米軍がイランに対して行える軍事行動はすべて終えたと判断しているという。さらに、トランプ大統領は世界の海上石油輸送の約20%を担うホルムズ海峡の航行の安全確保に注力しているという。

「WSJ」は、トランプ大統領がイランとの終戦交渉で非核化問題も同時に解決しようとしていたものの、あまりに困難だと判断し、ホルムズ海峡問題へ軸足を移したと伝えた。関係者によると、トランプ大統領は非公開の場で一部の高官らに対し、海峡問題さえ解決すれば、非核化交渉を打ち切る可能性もあるとの考えを示唆したという。関係者によると、トランプ大統領はここ数週間、側近らに対し、昨年6月にイスラエルとともに実施したイラン核施設への空爆に言及し、3カ所の核施設を破壊したため、イランは自身の任期中に核開発を再開できないと述べている。関係者は、トランプ大統領がイランの核計画の監視を続け、海峡を開放できれば、イランの港湾封鎖を解除し、現在の停戦状態を無期限に延長する可能性があるとの見方を示した。

トランプ大統領がホルムズ海峡問題へ軸足を移したもう一つの理由は、中間選挙が迫る中、有権者が敏感に反応するガソリン価格と物価を最優先で引き下げるためだ。全米自動車協会(AAA)によると、8日時点の米国のガソリン平均価格は1ガロン(3.78リットル)当たり4.02ドル(約640円)だった。この価格は、イラン戦争が始まる2日前の2月26日時点では1ガロン当たり2.98ドル(約470円)だった。

米政治コンサルティング会社「ユーラシア・グループ」のイラン担当シニア研究員、グレゴリー・ブルー氏は、「イランは、トランプ大統領が戦争から手を引きたがっていると同時に、海峡の開放に注力していると考えている」とし、「だからこそ、イランは強硬な姿勢に出ている」と指摘した。

トランプ大統領、軍事対応より経済で「低強度」の対応

3日から米国との終戦に関する了解覚書(MOU)の復活に向けた交渉を開始したとされるイランは8日、米国に対し、戦争賠償やイラン周辺からの米軍撤退など、了解覚書よりも踏み込んだ内容を盛り込んだ6つの要求条件を提示した。イラン側は、米国がこれらの要求を受け入れなければ、ホルムズ海峡の再開放について協議することはできないと主張した。これに対し、トランプ大統領は9日、米政治メディア「アクシオス」とのインタビューで、イランについて「米国は低強度の対応をしている」と述べた。「われわれは彼らと部分的に交渉しているにすぎない」とした上で、「われわれは、深刻な物価上昇に苦しみ、金のないイランの状況を見守っているだけだ」と述べた。同時に、イランは経済的に「非常に厳しい状況」に置かれていると指摘した。イランとの交渉については、「うまく解決するだろう」とし、「いつもうまく解決する。これはチェスのようなものだ」と語った。

トランプ大統領は同日、「トゥルース・ソーシャル」に「イランには金がない」と題するグラフを投稿し、イランは「51年間、悪い行いを続けてきた」と書き込んだ。グラフにはイランの通貨リヤルの価値下落が示され、右下には「通貨はゴミだ」との文言も記されていた。「アクシオス」は、トランプ大統領がイランに対する新たな軍事攻撃よりも、経済的圧力を強める準備を進めていると分析した。また、トランプ大統領はイラン問題について怒りや苛立ちを示していなかったと伝えた。

一方、ホルムズ海峡とイランの港湾でイラン関連船舶の航行を封鎖している米中央軍(CENTCOM)は9日の発表で、現在も封鎖を維持していると明らかにした。今年6月の終戦に関する了解覚書締結直後に一時的に封鎖を解除した米軍は、先月15日から封鎖を再開した。中央軍はソーシャルメディア「X」を通じて、「9日現在、商船55隻の航路を変更させ、2隻を無力化し、2隻に乗船して臨検を行い、封鎖措置に従わせた」と主張した。

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