高校生まで初経なく病院へ、性染色体は「XY」 北関東で育った女性の体内に2つの精巣

高校2年生になるまで初経がなく、病院を受診した女性の体内から、精巣が見つかったことが分かった。
26日、朝日新聞は、1981年に北関東地方で生まれ、女性として育ったAさんのケースを紹介した。Aさんは初経がなかったため、高校1年生の頃に病院を受診し、体内に精巣があると診断された。幼い頃から生殖器の近くに小さなしこりのようなものがあったものの、痛みがなかったため、そのままにしていたという。このしこりが精巣だった。
複数の婦人科を受診した後、大学病院の泌尿器科で検査を受けたところ、Aさんの性染色体は「XY」であることが確認された。MRI検査では、体内に隠れていたもう一つの精巣も見つかり、計2つの精巣があることが分かった。
精巣が体内に残っていると、がん化するリスクがあるため、Aさんは25歳になる年に精巣を摘出する手術を受けた。
Aさんが経験した性分化疾患(DSD)は、染色体や性腺、内・外性器などが形成される過程の違いによって生じる、身体的な性の多様性を指す。性自認の多様性とは区別される、身体的な疾患だ。
慶応大学病院小児科の教授は、「性別の決定に困難を伴う症状を示す性分化疾患は、およそ5,000人に1人の割合でみられる」とし、「症状が軽く、自分が性分化疾患であることを知らないまま生活している人も多い」と説明した。
Aさんは手術後も毎日女性ホルモンを服用し、健康を維持している。朝日新聞のインタビューに対し、「性分化疾患はまだ世間にほとんど知られていない」とし、「性分化疾患について発信する情報サイトを作ったり、当事者同士が集まれる場をつくったりしたい」と語った。
