「4.7億円で中国ハッカー対策」台湾軍が専門チーム新設 米国人教官が訓練か

台湾軍は米国との軍事協力を強化する中、中国からのサイバー脅威に対応するため「サイバー脅威ハンティング」を専門に行うチームの新設を進めている。
7日付の香港紙サウス・チャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)によると、台湾軍情報通信電子戦指揮部は2027年度予算案に9,593万台湾ドル(約4億7,000万円)を計上し、専門チームを創設するとともに、海外の専門家や教官を招いて高度なサイバー訓練を実施する計画だという。
この専門チームは、サイバー脅威の先制的な排除に重点を置く。従来のファイアウォールによる防御や、サイバー攻撃を受けた後の復旧を中心とした防御から一歩踏み込み、平時から軍事ネットワークや重要インフラを調査する方針だ。特に、敵が実際に攻撃を開始する前に、システム内部に潜む侵入者やバックドアを発見して排除する役割を担う。
台湾国防部は海外から招く教官の国籍を公表していないが、現地メディアはその大半が米国出身になると見込んでいる。
台湾の自由時報によると、教官らは米軍が実施する多国間合同サイバー防衛訓練「サイバー・フラッグ」に類似した、実戦型のサイバー攻撃・防御訓練も導入するという。専門チームの要員は、軍事ネットワークや重要インフラを調査しながら既存のセキュリティー網を回避し、システム内部に潜む敵対的なハッカーや高度持続的脅威(APT)を発見する訓練を受けることになる。
今回の計画は、米国と台湾の軍事協力が単なる武器販売にとどまらず、訓練や助言、軍事訓練の視察などへと拡大する中で進められている。
台湾の国防部長を務めるウェリントン・クー氏は先月、台湾最大の年次軍事演習「漢光演習」を前に、「米国との交流は皆さんが想像するよりもはるかに広範囲にわたっている」と述べた。台湾軍の訓練現場で目撃される米国側の人員は、両国の軍事協力のごく一部にすぎず、米インド太平洋軍との交流が台湾の防衛能力向上に役立っていると説明した。
現地メディアは、台湾のサイバー能力を国際的な軍事サイバー防衛の慣行に見合う水準まで引き上げることも、専門チーム創設の目的の一つだと伝えている。

