「米中首脳会談の2日前」高市首相がトランプ氏との接触模索 日本の対中立場伝達へ
対中認識のすり合わせ図る狙いか

高市早苗首相が、22日(現地時間)に米国で開かれる国連総会で、米国のドナルド・トランプ大統領との接触を模索している。時事通信が8日、報じた。
時事通信によると、高市首相は今月22日、米ニューヨークで開かれる国連総会に出席し、一般討論演説を行う。就任後初めてとなる。
トランプ大統領も同日、総会に出席する予定だ。
政府関係者は、米国側にトランプ大統領との会談を要請したとした上で、「もし立ち話をする機会があれば、それなりに話すことができる」と時事通信に明らかにした。
トランプ大統領は24日、中国の習近平国家主席との会談を予定しており、高市首相はその前に接触を図ろうとしている。
日中関係は昨年11月、高市首相が台湾有事の際に介入する可能性を示唆する発言をしたことをきっかけに急速に悪化した。一方、トランプ大統領は11月の中間選挙を前に、中国との経済分野での成果をアピールしたい考えだ。
時事通信は、高市首相が米中首脳会談を前に「日本の立場をトランプ大統領に伝える必要がある」と判断したとみられると報じた。対中認識のすり合わせを図るとともに、日米の信頼関係を強調する考えだ。
ただ、日米間では国際刑事裁判所(ICC)を巡る対立があり、トランプ大統領が高市首相との接触に応じるかは不透明だ。
トランプ政権は最近、日本国籍の赤根智子ICC所長を対象に制裁を科した。ICCは「あからさまな攻撃」だとして強く批判したが、高市首相は米国への批判を避けている。
経済分野にも対立の火種がある。高市首相は「責任ある積極財政」を掲げているが、米国政府は、日本の長期金利上昇が自国経済に悪影響を及ぼす可能性があるとの立場だ。
米国のスコット・ベッセント財務長官は先月31日、「日本政府と日本銀行が円高につながる措置を取ると信じている」と述べ、政策金利の引き上げを迫った。
これについて政府関係者は、「会談を行って対立するより、現時点では見送る方がよい」とした上で、「米中(会談)後に電話で内容を聞く方が重要だ」と指摘した。
