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2026年9月13日(日) 東京 --

米国「補充能力ない」としていたが…イラン、地下でミサイル生産再開

米国「補充能力はない」としていたが…イラン、地下でミサイル生産再開

米国防長官、4月には「新たなミサイル生産は不可能」と主張WSJ「イラン、備蓄部品で地下組み立て再開」米国防総省「関連産業基盤を最大90%破壊」

引用:レディフドットコム
引用:レディフドットコム

イランが戦争前に備蓄していた部品を使い、地下施設で弾道ミサイルの生産を再開したと伝えられている。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は10日(現地時間)、事情に詳しい米国と中東の当局者の話として、イランが既存の部品を使って新たなミサイルを組み立てていると報じた。ただ、生産規模は戦争前より小さいと当局者らは説明した。

これに先立ち、米国はイランには新たなミサイルを製造できないと発表していた。ピート・ヘグセス米国防長官は4月、イランのミサイル開発・生産体制が機能不全に陥り、新たなミサイルを製造する手段もないと主張した。イランに対し「攻撃・防御戦力を補充する能力はない」と述べた。

今回の報道について、ショーン・パーネル米国防総省首席報道官は、米国がイランのドローン、弾道ミサイル、海軍関連の産業基盤を最大90%破壊し、ミサイルやドローンの発射能力も大幅に低下させたと明らかにした。ホワイトハウス関係者は、生産を再開したかどうかについては直接答えず、イランの軍事力は大幅に弱体化したと主張した。

WSJは、限定的な生産再開だけでも、イランが消耗戦に耐える余力が増すと分析した。イランがミサイルを補充する一方、これを阻止する側の米国や湾岸諸国では、迎撃ミサイルの備蓄が減っているという。

米国とイスラエルは2月28日に戦争を開始して以降、イランのミサイル生産・貯蔵施設や発射台などを集中的に攻撃した。米当局者の1人は、イランが6月中旬、ドナルド・トランプ米大統領とホルムズ海峡の開放および終戦協議の開始に向けた予備合意を結んだ後、小規模な生産を再開した可能性が高いとの見方を示した。WSJは、イランが交戦の落ち着いた夏を軍事力の再建に活用したと伝えた。

米中央情報局(CIA)でイランの軍事分野を分析していた英キングス・カレッジ・ロンドンのジム・ラムソン客員研究員は、イランが戦争前に完成した弾頭や弾体、誘導・制御装置などを備蓄していたと説明した。イランが過去に公開した写真や映像にも、こうした部品が地下施設の壁沿いに並んでいる様子が写っているという。

引用:AP通信
引用:AP通信

米国と中東の当局者によると、テヘラン近郊のホジール・ミサイル施設をはじめ、複数の地下施設で活動が確認された。イランは追加攻撃を避けるため、新たな地下組み立て施設の建設も試みているという。

WSJは先に、衛星写真を基に、イランが空爆でふさがれたミサイル基地のトンネル入口を再び開いたと報じていた。イスラエル軍は、地下施設内に保管されていた兵器の相当部分が無傷のまま残っている可能性が高いとみている。

組み立ての対象には、液体燃料ミサイルと固体燃料ミサイルの双方が含まれている。液体燃料ミサイルは発射直前に燃料を注入する必要がある一方、固体燃料ミサイルは発射準備を整えた状態で保管できる。

米当局者は、イランが保有する部品を使い、少なくとも数百発のミサイルを組み立てることができたと推定した。ラムソン客員研究員は、備蓄部品の量と稼働可能な地下施設の数によっては、新たに生産できるミサイルが数百発から、多ければ数千発に上る可能性があるとの見方を示した。

戦争前の水準で本格的な生産を再開するには、依然として制約が残っている。アラブ諸国の当局者によると、液体燃料の製造に必要な化学施設や、固体燃料を製造するための工業用混合装置が損傷しているという。米国による海上封鎖も、部品や固体燃料の原料の輸入を困難にしている。

イランは昨年6月、イスラエルとの「12日間戦争」後にも、予想より早くミサイルの備蓄を回復させた。イスラエルはこれを受け、追加攻撃が必要になる可能性があると警告した。

引用:AP通信
引用:AP通信

フランスのパリ政治学院(シアンスポ)でイラン戦略を専門とするニコール・グラエフスキー氏は、イランのミサイル開発・生産体制は核開発体制より復旧が早く、関連施設も複数の場所に分散していると説明した。イランがこうしたミサイル関連インフラを構築したのは、施設やミサイルが攻撃される事態を懸念していたためだと分析した。

既存のミサイル戦力も相当部分が残っているとの見方が出ている。米国のミサイル防衛団体、ミサイル防衛擁護連合(MDAA)のタル・インバー上級分析官は、イランが現在も数千発の弾道ミサイルを保有していると推定した。イランは戦争中に保有数が減少したため、攻撃に投入するミサイルの数を減らしたものの、ミサイル攻撃は続けている。

イランは9日、米軍が駐留するヨルダンの空軍基地に向けて多数のミサイルを発射した。WSJは、当時の映像に、複数の子弾を散布するクラスター弾頭を搭載したミサイルが映っていたと伝えた。イランは戦争初期、イスラエルの防空網に圧力をかける際にも、この種の弾頭を使用していた。

最近では米軍艦を狙った攻撃も相次いでいるが、実際に被弾した艦艇はない。アラブ諸国とイスラエルの当局者は、米国による経済的圧力が強まるほどイランが攻撃を拡大する可能性があるとして、これに備えているとWSJは伝えた。

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