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2026年9月9日(水) 東京 --

上場控えるAnthropic、10年分の計算資源を確保…OpenAIとインフラ競争

約80兆800億円を投じ14.8GWを追加契約

最新型原発10基分の発電容量に匹敵

ハイパースケーラーに加え独自AIチップ開発

引用:ロイター通信
引用:depositphotos

AIモデル「Claude」の開発元であるAnthropicが、1年に満たない期間で5,170億ドル(約79兆2,700億円)規模のコンピューティング(演算)容量契約を締結したことが分かった。AIモデルの性能だけでなく、推論能力を発揮させるには膨大なコンピューティング容量が必要だからだ。

The Informationは6日(現地時間)、Anthropicが過去11カ月間に締結したコンピューティング容量の購入契約が、電力ベースで14.8GW(ギガワット)、金額ベースで5170億ドルに達すると報じた。Anthropicは今後10年間でこの金額を投じることになる。

Anthropicが昨年10月以前に確保していたコンピューティング容量は1~2GWにすぎなかったが、その後11カ月間で少なくとも14.8GWを追加で確保した。14.8GWは、韓国の最新型(APR1400級)原発10基以上を稼働させて得られる容量に相当する。人口2,600万人規模の大都市が使用する電力量にも匹敵する。コンピューティング能力を稼働させるためにデータセンターを運営するには膨大な電力が必要なため、コンピューティング容量は電力の単位で評価される。

金額ベースでも1年間で急増した。Anthropicが昨年12月に投資家へ示した2029年までのサーバー賃借費用は1,800億ドル(約27兆6,000億円)だった。10年間で支出する5,170億ドルをAmazonやMicrosoft(MS)、Metaなど大手テクノロジー企業の年間AI設備投資額と比較すると、約24~36%に相当する。ただし、大手テクノロジー企業の投資額には汎用クラウドや物流、消費者向けハードウェア、オフィス施設なども含まれるため、コンピューティングだけを基準にすると、Anthropicの投資規模は大手テクノロジー企業に見劣りしない水準だ。

11カ月間に締結した取引のうち最大の契約は、AmazonとGoogleがAnthropicに提供する11GW規模の契約で、10年間で3,000億ドル(約46兆円)を超える。昨年11月にはMSと「Azure」サーバー1GWを賃借する300億ドル(約4兆6,000億円)規模の契約を、今年5月にはSpaceXと最大450億ドル(約6兆9,000億円)規模の契約を締結した。

AnthropicはAIチップを直接購入し、独自のデータセンター構築にも乗り出した。今年4月にはBroadcomとGoogleが生産するテンソル・プロセッシング・ユニット(TPU)、7月にはAMD製チップの購入契約も締結した。昨年11月にはクラウドスタートアップのFluidstackと、米テキサス州とニューヨーク州に独自のデータセンターを建設するため500億ドル(約7兆6,700億円)を投じることを決めた。

投資家は10月末または11月初めの上場を控えるAnthropicのコンピューティング容量に注目してきた。AIモデルの開発・運営競争で先行するには、十分なコンピューティング容量を確保する必要があるためだ。

Anthropicの最大のライバルであるOpenAIも、来年初めの上場を控え積極的に動いている。OpenAIは2030年までに30GW、最大7,500億ドル(約114兆9,900億円)の支出を計画している。データセンターの共同プロジェクト「スターゲート」は合弁パートナー間の対立で遅れていたが、最近はOpenAIが設計と構築を直接主導する形で米ジョージア州の事業を再開した。

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