アンソロピックに銀行が殺到…融資枠150億ドル、IPO規模はスペースX超えも

新規株式公開(IPO)を準備している人工知能(AI)企業アンソロピックが、リボルビング融資枠を当初の100億ドル(約1兆5,700億円)から150億ドル(約2兆3,500億円)に拡大する見通しだ。スペースXに続き、大型AI企業のIPOが相次ぐ中、銀行間の競争も激しくなっている。
ブルームバーグ通信は3日(現地時間)、関係者の話として、アンソロピックがIPOを控え、最大150億ドル規模のリボルビング融資枠の契約締結に向け、最終段階に入っていると報じた。リボルビング融資枠は、あらかじめ設定された限度額の範囲内で必要に応じて借り入れや返済ができる融資方式で、企業の流動性確保の手段として活用されている。
今回の融資はモルガン・スタンレーが主導し、ゴールドマン・サックス、JPモルガン・チェース、シティグループが参加する。4行はいずれもアンソロピックのIPOで共同主幹事を務める。バークレイズやウェルズ・ファーゴをはじめ、バンク・オブ・アメリカ、ドイツ銀行、ロイヤル・バンク・オブ・カナダ、UBSグループなども融資に加わる見込みだ。
銀行が大規模な融資枠の獲得競争に乗り出したのは、アンソロピックのIPOがスペースXに匹敵するか、それを上回る規模になる可能性があるためだ。大型IPOで重要な役割を担う銀行は、手数料収入だけでなく、IPO引受ランキングでも有利な立場を得られる。
スペースXもIPOを控え、2026年5月にリボルビング融資枠を15億ドル(約2,348億9,000万円)から50億ドル(約7,829億7,500万円)に拡大した。当時の融資に参加した銀行は、その後のIPO主幹事団の構成とほぼ重なっていた。
AI企業の上場は、2026年の米国IPO市場の回復を牽引している。今年、米国でIPOを通じて調達された資金はこれまでに1,606億ドル(約25兆1,500億円)に達し、2021年以来、年間ベースで最大の水準となっている。スペースXに続き、アンソロピックやオープンAIなど大型AI企業の上場が相次ぐ中、IPOを巡る競争はさらに激しくなる見通しだ。

