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2026年9月8日(火) 東京 --

「2006年の再来」なるか…中間選挙控えトランプ大統領に警戒信号

燃料高と関税戦争が逆風、民主党支持層の投票意欲高く…下院奪還が有力、上院も過半数視野

引用:AFP通信
引用:AFP通信

米国の中間選挙が8週間後に迫る中、ドナルド・トランプ米大統領にとっての警戒材料が各所で表面化している。もちろん、世論調査では捉えきれない「シャイ・トランプ」は依然として存在するものの、ディーゼル価格が史上最高値を記録するなど、トランプ大統領の岩盤支持層までが背を向けかねない、暮らしに直結する問題がますます顕在化している。一部では、イラク戦争の長期化への反発が広がり、野党・民主党が上下両院を制した2006年の中間選挙(当時はジョージ・W・ブッシュ大統領の2期目)が再現される可能性があるとの見方も出ている。

今回の中間選挙では、上院議員100人のうち35人と、下院議員435人全員が改選され、11月3日(現地時間)に投票が行われる。現在、上院は共和党が53議席、民主党が47議席を占めており、下院は共和党が218議席、民主党が214議席を占めている。無所属が1議席、空席が2議席となっている。共和党が上下両院を支配している。

投票日までちょうど8週間となる中、全体的な情勢は共和党に不利な状況だ。トランプ大統領の岩盤支持層には農家が多いが、トラックの燃料として使われるディーゼル価格がバイデン政権時代の水準を上回り、連日、史上最高値を更新している。レーバーデー(労働者の日)の7日、米国の全国平均ディーゼル価格は1ガロン(約3.8リットル)当たり5.90ドル(約920円)を記録した。ガソリン価格も1ガロン当たり4.15ドル(約650円)と、レーバーデーとして過去最高値を記録した。米国では自動車が生活必需品であるため、燃料価格の動向に敏感だ。

トランプ大統領が仕掛けた関税戦争と、それに伴う混乱もブーメランとなっている。ロイター通信は「テキサス州の牧畜業者は、トランプ大統領が外国産牛肉の関税を撤廃するとの決定に怒り、ミシガン州とメイン州の住民は、隣国カナダとの貿易戦争の激化による被害を懸念している」と指摘した。トランプ大統領は牛肉価格が急騰すると、南米の主要国に対する牛肉関税を撤廃した。土壇場での劇的な合意がなければ、カナダは8日午前0時1分(米東部時間、日本時間8日午後1時1分)から米国に対する報復関税を発動する。カナダは、激戦州の労働者に影響を与え得る品目を関税対象に据えている。

民主党支持の有権者が、中間選挙でより積極的に投票する意向も示している。ロイター通信が最近、米国の成人1,167人を対象に実施した調査によると、自らを民主党支持者とした回答者の46%が中間選挙での投票に「非常に意欲的」と答えたのに対し、共和党支持者は31%にとどまった。共和党支持層は民主党に投票するよりも投票所そのものに足を運ばない一方、民主党支持者は政権への批判を背景に積極的に投票する可能性があるという。

こうした中、共和党内でもトランプ大統領への不安が高まり、一部には距離を置く動きも見られる。共和党の選挙戦略家ケビン・マッデン氏はフィナンシャル・タイムズ(FT)に対し、「議員は毎週地元の選挙区に戻り、住宅費の負担や物価上昇への懸念に直面しているが、トランプ大統領は公然とこうした懸念を一蹴している」と述べ、「これは必ず変えなければならない」と強調した。

上下両院の情勢を詳しく見ると、まず下院では、民主党による過半数奪還が有力視されている。予測市場のポリマーケットによると、下院で民主党が勝利する確率は82%に達し、カルシでもその可能性を85%とみている。

一方、上院は共和党が多数派を維持する可能性が高い状況だ。ポリマーケットでは共和党が勝利する確率が55%、カルシでは53%となっている。しかし最近、民主党内では上院でも過半数獲得を狙えるとの期待が高まっている。共和党53議席、民主党47議席の構図で、民主党が過半数を占めるには4議席を上積みする必要がある。ロイター通信によると、現在の激戦州はテキサス、ノースカロライナ、ミシガン、アラスカ、アイオワ、メイン、ジョージア、オハイオ、ニューハンプシャーの9州だ。詳しく見ると、共和党が議席を持つ州のうち、ノースカロライナ、メイン、オハイオでは民主党候補が世論調査で先行している。

トランプ大統領は9~10日にテキサス州ダラスで開かれる共和党として初となる中間選挙に向けた党大会で、2日連続で演説し、本格的な選挙戦に入る。今年、中間選挙が行われることを有権者に広く印象付けるとともに、減税政策や他国による対米投資などの実績をアピールするとみられる。一方、民主党にも不安材料がないわけではない。党内の進歩派である「民主社会主義」勢力と民主党主流派との対立が、選挙戦の足かせとなる可能性がある。

民主党は下院を奪還した場合、トランプ大統領を巡る不正疑惑を追及する公聴会などを開く構えだ。予算案など主要な法案にも反対する見通しだ。行政府の主要人事に対する承認権を持つ上院まで掌握した場合には、人事承認を阻むなどして、政権へのけん制をさらに強めると予想される。

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