モーツァルト像230体、盗難相次ぎ展示中止 残ったのはわずか20体

オーストリア・ザルツブルクの庭園に展示されていたモーツァルトの彫像が大量に盗まれる事態が発生し、企画展が予定より早く幕を下ろした。
12日(現地時間)、同国公共放送ORFは、モーツァルテウム財団の発表を引用し、独現代美術家オットマー・ヘールによるモーツァルト像インスタレーション展が早期終了したと報じた。
同市のミラベル庭園で8月末まで開かれる予定だった今回の展示には、モーツァルトのプラスチック製小型彫像230体が設置されていた。
しかし、来場者による盗難が相次ぎ、最近になって現場にはわずか20体の彫像しか残っていない状態となった。モーツァルテウム財団側は、作家の要請により残っている最後の彫像を回収し、展示を中止することを決定している。
同財団は公式声明を通じて「公共の場での野外展示はこれで終了し、今後は代替の彫像を設置しない」と明らかにした。続けて、「製造業者の夏季休暇期間と重なり、作家が短期間で追加の彫像を制作して展示を完成させることは不可能だった」とその経緯を説明した。
この展示は、オーストリアが生んだ天才音楽家モーツァルトの誕生270周年を記念し、去る7月15日に開幕したものだ。ところが、展示開始からわずか半月後の7月末にはすでに半数以上の彫像が姿を消しており、作家が地元警察に通報する事態となっていた。
同彫像は特殊な工法により精巧に作られている。真空抽出方式を用いて製品の接合線が目立たないように制作されており、展示終了後は一般向けに販売される予定であった。
今回の盗難により、作家個人が被った財産被害も相当なものだ。同氏は今年7月、ORFとのインタビューにおいて「100体が盗まれた時点で、すでに約1万600〜1万700ユーロ(約194万9,200円〜197万7,600円)相当の財産被害が発生している」と明かした経緯がある。
同財団のリヌス・クルンプナー代表は、「今回の展示は国内外で大きな反響を呼び、大衆の反応も非常に肯定的であったが、不法な持ち出しが度を越してしまった。残っていた彫像まで姿を消すことになり、非常に残念だ」と遺憾の意を表明している。

