日本の未婚若者42.4%「生涯結婚しない」、韓国の2.3倍

日本の未婚者のうち、「生涯結婚するつもりはない」と回答した割合が42.4%に上り、韓国の18.6%の約2.3倍となった。
日本商工会議所と大韓商工会議所は30日、宮城県のウェスティンホテル仙台で「第1回日韓少子化対策シンポジウム」を開催し、「日韓若者意識調査2026」の結果を発表した。
民間有識者らで人口減少対策を議論する「未来を選択する会議」と大韓商工会議所が、日韓両国の20~39歳をそれぞれ2000人、計4000人を対象に実施した。
学校卒業後、ほぼすぐに就職した人の割合は、日本が74.8%、韓国が46.5%で、28.3ポイントの差があった。
正規雇用者のうち、職場を選ぶ際に給与や待遇を重視すると回答した割合は、日本が62.2%、韓国が82.1%だった。企業の安定性を重視する割合は日本が20.6%、韓国が35.1%、仕事と生活のバランスを重視する割合は日本が27.7%、韓国が35.1%だった。
出産に必要な条件については、両国とも経済的負担の軽減を挙げる回答が最も多かった。韓国では、休職や職場復帰の保証、長時間労働の改善、父親が育児に参加できるよう勤務時間を調整することなど、労働環境の改善を求める回答が全般的に日本より多かった。
日韓少子化対策交流委員会を発足
日韓の経済界はこの日、「日韓少子化対策交流委員会」を正式に発足させた。日本商工会議所の小林健会頭と大韓商工会議所の崔泰源会長が共同委員長を務める。
委員会では、若者の雇用や住宅、社会保障、都市と地方の格差などについて共同研究を進め、政策提言も検討する。
シンポジウムでは、単なる現金給付にとどまらず、雇用や住宅、移動の機会を改善するなど、構造的な改革の必要性も指摘された。
日韓で職務経験と資格の相互承認を提案
「両国が協力し、若者が日本と韓国を行き来しながら働けるようにすれば、より良い仕事と多くの機会を生み出せる」
大韓商工会議所会長でSKグループ会長の崔泰源氏は、シンポジウムの開会あいさつで、少子化対策として日韓の若年層の労働市場をつなぐ方策を提案した。
若者が両国を行き来しながら働ける環境を整え、日本や韓国で培った職務経験や取得した資格を相互に認めることで、雇用や所得の基盤を広げる構想だ。
崔会長は、昨年の日韓間の往来者数が1300万人を超えたことを踏まえ、観光交流を就職や教育、定着へと広げるべきだと提言した。観光だけにとどまらず、両国を行き来しながら働いたり学んだりできる機会をさらに広げる必要があると述べた。
少子化の根本的な原因として、若年層の雇用や所得の不安定さも指摘した。若者が結婚や出産を選択できない最大の理由は、安定した雇用と所得が確保されていないことにあるとし、結婚や出産を先送りしたり、諦めたりするケースもあると述べた。
企業の責任については、「企業の役割は明確だ。良質な雇用を生み出し、働きながら子育てができる職場をつくらなければならない」と強調した。

地域交流の拡大とAI活用も提案
崔会長は、日韓協力の方策として、両国間の就職・教育機会の拡大、地域交流の活性化、人工知能(AI)を活用した生産性向上の3つを挙げた。首都圏や大都市に集中している交流を地方にも広げ、雇用やビジネスの機会を創出すべきだと述べた。
AIやケアロボットを活用し、労働力不足や福祉負担に対応することも提案した。
崔会長は「働く人が減少する一方で、ケアや医療サービスを必要とする人は増え続けている」とし、「AIはこうした負担を軽減する手段になり得る」と説明した。
また、「ケアロボットとAIを活用すれば、社会的コストを削減しながら、若者一人ひとりが生み出す価値を高められる」と述べた。
その上で、「これから労働市場に参入する人たちはすでに生まれているが、彼らがどのような価値を生み出すかはまだ定まっていない。若者が両国を行き来しながら働き、学ぶ機会を広げ、交流を地域にも拡大していくことから始めるべきだ」と強調した。
